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製造業(男性) 2012-04-17
社会人になって5年目くらいのときだったと思います。すでに立場も中堅に足を踏み入れて、ある程度、設計の仕事も簡単なものなら任されてきました。このように、少し責任が出てきた立場になって、初めて出てきた落とし穴がありました。それは、アドバイスを鵜呑みにしてしまったことです。
当時の私は、今ある機械を改造するための設計に挑戦していたのですが、少し難しい課題に直面し、上司にアドバイスを求めました。私の上司Aさんは設計に関しても経験豊富で、アドバイスを求めても、すぐに返してくれます。今回の課題についても、ここは上司に相談してみようと、いつものようにAさんに聞きました。
私 「Aさん、少しお時間よろしいですか?」
Aさん「なに?どうしたの?」
私 「前から改造しようとしているあの機械なんですが、ここの部分のアイデアがなかなか浮かばなくて。」
Aさん「どれどれ?ああ、それね。ここはこうやったらいいよ!」
私 「そうですか!ありがとうございます!」
今回も素早く答えを出してくれたAさん。私は、「やっぱりAさんは凄いなぁ」なんて思いつつ、迷っていた部分が晴れ、再び設計に戻りました。
そして1か月程が過ぎ、試行錯誤してできた図面も、機械の使用者Bさんと最終確認の段階です。
私 「これから最終確認をしたいと思いますので、よろしくお願いします。」
Bさん「うん。よろしくね。で、改造する部分はどうなるの?」
私 「バッチリですよ!動きは、ここがこうなって、その後こうなって。」
Bさん「その前に、ちょっといいかな?この部分、ちょっと今の機械と合わないよ!」
私 「え?本当ですか?でもAさんがそう言ってましたよ?」
Bさん「でも設計したのはお前だろ?ちゃんと確認した?」
そうなんです。私はAさんのことを信頼するあまり、自分で確認することを怠ってしまいました。Aさんは仕事もできるし、尊敬する先輩でもありますが、この機械を改造するのは私自身。この仕事の責任をもっているのも私でした。
改造する機械については、最初の段階で事細かく調査したはずで、もしかすると機械の一部だけならAさんよりも理解していたかもしれません。ただ、壁に突き当たった中、トンネルの出口に見えたAさんのアドバイスにそのまま飛びついてしまった私は、結局、できあがった図面を大改造する羽目になりました。まさかAさんも、私が確認もせず図面に反映するなんて思わなかったでしょう。本当に悪いことをしてしまいました。Aさん、すみませんでした!これに懲りず、またアドバイスお願いしますね!
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