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化粧品販売員(女性) 2011-06-16
現在、化粧品メーカーの販売店で勤務しています。
入社後配属された店舗の店長に、商品知識、接客方法など、あらゆることを指導してもらい、その店舗に合った成長をしていきました。
じきに自分流の接客方法も定着しはじめ、その店舗のトップセールスに選ばれるようにもなりました。店長にも信頼され同僚たちともチームワークがとれ、楽しく接客ができる環境でした。
ある日突然流れは変わり、大好きで目標としていた店長が退職することになりました。
そして、新しい店長が他の店舗からやって来ました。
新しく来た店長は、物事をはっきり言う人で、以前の店長と性格も仕事のやり方、進め方もまったく異なっていました。
今まで教わってそれが当たり前だと思っていたことに対して、
「それはなぜやっているの」
「そんなのやっても無駄」
「こういったやり方のほうがいいからこうやって」
などと言われることもあり、私も同僚たちも戸惑いました。
新しい店長に従わなくてはと思いつつ、さまざまなことで「なぜ」という気持ちや、不満が募っていき、次第にストレスに変わっていきました。さらに店長に対して拒否反応が出てしまい、上手く接することができず、毎日涙して仕事に行くのも嫌になっていきました。店長の仕事の仕方を見て、張り切りすぎだと思い、温度差を感じるようにもなりました。
以前の店長は、とても優しい人でした。
何を失敗しても絶対責めない。販売へのプレッシャーも与えない。まるで友達みたいな存在でした。いろいろな悩みごとにも親身になってくれて、同僚からも慕われていました。そんな店長のもとで、今までは「いい人接客」を心がけていました。お客さまに商品を買ってもらえなくても、いいイメージが残って帰ってもらえればそれでいい。一度無料サンプルを渡したお客さまが、また来て無料サンプルをお願いされても、いつか買ってくれるとの願いから、それでいいと思っていました。喜んでもらえればそれでいいと思っており、疑問も抱きませんでした。
今の店長はそれは違うと言います。
それは一部限定の、おねだりして得するお客さまだけが喜ぶこと。正規にお金を払って喜んでいただいている本来の大事なお客さまと不公平になる。多くのお客さまに、平等にいいサービスができるためには会社が成長しなくては出来ない。そのためには、商品を買ってもらって利益を出さないといけない。自分たちが生き生きとお客さまにおもてなしをするには、接客する自分たちのモチベーションが下がってはいけない。給料も上がっていかなければならない。それには会社に利益をもたらさなければならないと。
それを聞いて、ようやく仕事の本当の考え方、楽しさを分かった気がしました。そして「いい人接客」から「いいサービスをお客さまに出来る会社にするための接客」を心がけることにしました。
それからは、1人で張り切りすぎて周りに嫌だと思われても、口を酸っぱくしてとことん言っている店長の心情や思いを、よく理解できるようになりました。
それまでの決して短くない期間、店長の粘り強い、諦めない、嫌われ役を思うと、尊敬する気持ちが湧いてきました。今では同僚たち、店長と一丸となってその化粧品メーカーの販売店の日本一になろうね!と勢いをもって仕事に打ち込めています。
以前の店長、今の店長、それぞれよさがあって順位をつけ難いですが、2人の立派な店長に恵まれて、今は本当にこの職場で働けてありがたいと思っています。
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