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不動産営業(女性) 2010-12-06
不動産屋の賃貸営業に就いて6年目。
新人の頃からずっとお世話になっているS課長とはデスクを隣り合わせて働く毎日です。
S課長は管理職には珍しい女性。配属されたときには女性の上司と聞いて、「うわ......怖そう」とイメージが先行し緊張の毎日でした。
時間がたつにつれ、結婚はしているけれど子供のいないS課長は、初めての直属の部下になった私を、自分の娘のように可愛がってくれるようになりました。それは入社6年目になる今でも変わりありません。
とても人間味のある性格のS課長は、喜怒哀楽の表現がとにかくストレート。
「娘のように」可愛がってくれるとは言っても、叱るときももちろん全力投球です。
時にはあまりに感情的なため、振り回されていると感じ嫌になることもあります。
それでもS課長を知れば知るほど「S課長のために頑張りたい!」と思わせるところがあります。
デスクで電卓を叩きながら部下に指示を出すだけのタイプとは違い、どんな困難な場面にも自らが飛び込み、体験したことを部下に伝えてくれます。
部下が何かをやって失敗するより、やらないで後悔していることが大嫌いな性格なので、どんどん失敗をさせてくれます。
入社して以来「やめたい......」と思うときは決まってS課長からこっぴどく怒鳴られたあとであり、その一方「この会社に入ってよかった。もっと頑張ろう!」と思う瞬間も、S課長がほめてくれた一言がきっかけでした。
6年目ともなると、さすがに怒鳴られる回数も減り、私にも後輩ができました。
いつでもS課長から全力投球の指導を受けてきた私は、後輩に対して指導するとき自然とS課長の姿をイメージしていることに気づくようになりました。
気づいたときにはその場で叱る。伝わるまで繰り返し言う。簡単そうに見えることが実はすごくエネルギーを使うことなのだとようやく実感しています。
私が叱ったあとに肩を落としている後輩を見ると、とても心が苦しくなるし、何度言っても直らないと「もう言わない......」となげやりになったりもします。
そんなとき、自分には直るまで言いつづけてくれたS課長の気持ちを想像します。
「成長して欲しい!」の一心で心を鬼にしていたのでしょう。
今はとにかく、丸々5年間S課長が全力でぶつかってくれたパワーを、後輩たちにできる限りおすそわけしたい!という気持ちです。
もしかしたら、S課長にも、私にとってのS課長のような存在がいるのかも知れません。
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