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大学生(男性) 2005-11-09
■私の仕事
私は今、テレホンアポインター(テレアポ)のアルバイトをしています。某電話会社のサービスを皆さまに使っていただけるように、電話だけで契約を取る仕事です。まさに営業を絵に描いたような仕事で、常に自分の成績で評価されます。
私の仕事はその日その日の成績が大切で、一日でもコケると次の日にばん回するのは容易ではありません。ゆえに仕事中は、常に緊張感が漂っています。
年齢などはテレアポの能力に全く関係がなく、なかには高校生でありながら、驚くような時給で働いている(成績を上げている)子もいます。営業というのは契約が取れなければ、しっかり働いたと評価されないのでとても大変です。
■年下の上司
その職場には「年下の上司」がいます。その「年下の上司」は、いつもみんなにプレッシャーをかけています。こちらも「この時間で取らなければ......」という強迫観念に付きまとわれながら仕事をしています。
私は「数字を追いかける仕事には向いていないなぁ」と思うほど成績は悪いので、働くたびに「年下の上司」に怒られています。
周りの同僚は私に対して「よくあそこまで言われて辞めないよね」と言ってきます。正直、何度も罵倒され「絶対辞めてやる」と度々思いました。
そんな「年下の上司」は厳しいので、当然のことながら周りからの評判はよくありません。しかし私の中で「年下の上司」に対する周りの不満や愚痴を聞いて、考えが少しずつ変わりだしました。年下の上司はわざと嫌われ役を買ってでているのではないかと思うようになりました。
その職場は私が今まで経験のないほど雰囲気がよく、みんなとてもフレンドリーです。私が怒られながらもいまだに続けてこられたのも、雰囲気のよさが大きいと思います。しかし、仕事とプライベートの境があいまいになりがちで、誰か厳しい人間がいないと締りがなくなるという面も持ち合わせています。その証拠に「年下の上司」がいない日は成績があまりよくありません。しっかりと仕事をするには、一人くらいうるさくて厳しい人間が必要なのだと思います。少なくとも「年下の上司」は嫌われてでも仕事を成し遂げたい人間のようです。
■怒るのも大変
最近ようやく私もわかりだしたのが、人に怒るというのは精神的にも肉体的にも楽ではないということです。
怒られた人間は怒った人間を憎むでしょう。ただ自分の機嫌が悪いからといって八つ当たりしていたのでは、誰もいなくなってしまうでしょう。
私は家庭教師の経験があり、中学生を相手に指導していましたが、お互いの関係を保つ為に怒ることはありませんでした。私はどちらかというと人からはよく思われたいタイプなので人から恨みを買いそうな、怒るという行為ができません。同じく家庭教師をやっている友人などと話しても怒ることが苦手な人間は多いようです。そこには「真剣に教えよう」という気持ちが足りなかったのかもしれません。本当にその人の成長を望んでいたのなら、恨まれ役でもなれるのだと思います。そして本当にその人のことを思っての叱責なら、相手は恨むということはないと思います。
また怒るということは、少なくともその人に関心があるから怒ってしまうのだと思います。本当に関心が無く、見放したなら"無視"という最悪な状況になると思います。人から関心を持たれないと自分の存在価値が揺らいでしまいます。だから人から怒られるというのは、少なくとも自分にはまだ興味を持たれていると解釈できるようになりました。
* * *
怒ることは相手との関係が崩れる可能性がありますが、真剣さが伝わったとき、今まで以上の関係が築けると思います。年齢が増すにつれ、徐々に自分を怒ってくれる人が少なくなるのは悲しいものだと思います。怒られる機会が減るということは、すべて自己責任であり厳しい自己管理が必要です。また今度は自分が責任を持って後輩や部下のために怒らなければいけない番ということだと思います。「教えることは嫌われること」容易なことではありませんが、「あの人は厳しいが自分のためを思っていつも怒ってくれる」と言われるような信頼の厚い人間になりたいです。
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