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ナビゲート[ゆ] 2021-07-26
ナビゲートでは、複数のスタッフが交替で教材の発送を行っています。注文冊数に応じて資材を使い分け、長年のやり方に則って、発送をしていました。
これまで商品の不具合などでお客さまから連絡をもらうことは滅多にありませんでしたが、先日、お客さまから「届いた教材の角がつぶれているので新しいものと交換してほしい」という連絡がありました。
そのお客さまへ発送を行ったスタッフはたまたま休みの日だったため、代わりに私が対応することになりました。
突然の対応に戸惑いつつ、まずは急いでお詫びの連絡をしなければ!
お詫びを伝えたうえで、新しい商品をすぐに送るので、角がつぶれてしまった教材を着払いで返送してほしい旨を伝えました。
すると、お客さまはすぐに納得してくださり、後日、角がつぶれてしまった教材が弊社に届きました。箱は踏みつぶされたかのように破損し、教材は思った以上に角がつぶれていたことにショックを受けました。
通常少ない冊数の注文の場合は、OPP袋に封入し、緩衝材で包まずにヤッコ型の箱で発送していました。箱がしっかりして、サイズも教材にぴったり合わせることができるので、中で教材が遊ぶことはありません。そのため緩衝材はなくても大丈夫だろうと判断していたのです。
宅配を依頼している業者さんにも破損した現物を見てもらったところ、荷物が機械で自動的に振り分けられるときに衝撃を受けて破損したか、配送員が落下させてしまった可能性があることを教えてもらいました。そのような強い衝撃を受けることがあるとも知らず、今後このようなことが起きないように改善せねば......。
しかし、複数のスタッフで行っていることや在宅勤務なども重なり、いつ、誰が、どのように、音頭を取って改善を検討すべきなのかがわからないまま数日が過ぎていきました。その間、各担当者がそれぞれに緩衝材を巻いて発送するようにしてはいたのですが、互いのやり方は共有できていませんでした。
しばらくして、上長から「ネットなどで世間の対策を知ることは簡単ですが、ちゃんと実験をしてください」と連絡がありました。手順、実験の役割分担、実験方法、実験パターンなどを示したうえで実践するように、とのことでした。
「今回の実験というのは、問題が生じたら「すぐ試す」「事実を確認する」という習慣づけが目的です。私が提示した形にとらわれる必要はないので、思ったことを試してみてください」とのこと。
関係スタッフの出社の調整を経て、実験日が決まりました。さらに、在宅勤務中のスタッフにも様子が伝わるようにオンラインで実験の様子を配信することになりました。
実験スタート。
まず、これまでの梱包方法(緩衝材なし)で、2メートルくらいの高さから、固い床に落下させました。垂直に落としただけでは目立った損傷はありませんでしたが、角が床に当たるように斜めに落とすと、角が少しつぶれているのが確認できました。
次に緩衝材の巻き方をいくつかのパターンに分けて、それぞれ落下させました。
さらに箱を変えて実験しました。緩衝材の量を増やせば、破損の恐れは低下しますが、箱に入る冊数は限られますし、コストもかかります。
一方で、お客さまにとってもゴミが増えてしまい、環境にも優しくないというデメリットもあります。なんとか安全性を確保しながら、最小限の緩衝材で済む程度はどこか。
実験の結果、過剰に梱包することがよいとは限らず、角だけ補強できれば大丈夫という結論になり、四つの角をカバーする三角形のポケットのようなものを緩衝材で作ることにしました。
結論だけ見たら、実験するまでもなく"当たり前なこと"なのかもしれません。
しかし、今回の経験を通して、問題が起きたときのお客さま対応だけではなく、「すぐ試す」「事実を確認する」ということの大切さや段取りの仕方などを上長から学びました。目先の業務に追われていると、どうしてもこのような工程は疎かにしがちです。
きっと大丈夫だろう、これまで問題がなかったのだから今回も大丈夫だろうという過信が危険であることも身に染みました。
また、複数のメンバーとの共有も、勇気を持って働き掛ける必要があることも実感しました。今後は、二度とこのようなことが起きないように安全に教材をお届けしたいと思います。
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