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失敗からの学び

確認は確実に

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製造業(男性)  2019-02-22

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確認は確実に

私は入社して10年、自分で決裁できるような仕事も増えてきた中堅社員です。しかし仕事の増加に比例して、一つひとつの仕事に割ける時間は減っています。そのような中、時間を作ろうとして手を抜き過ぎ、結果、周囲の人にも迷惑を掛けてしまいました。振り返るととても恥ずかしいイージーミスでしたが、仕事の仕方を反省する良い機会になりました。

私は会社の機械の改良に携わっています。改良するまでの工程は、話し合いから始まり、いつまでに何をどのように改良するかなど、いわゆる5W1Hを確認することが重要です。確認は口頭やメールで済ませる場合もありますし、関係者を集めて会議によって合意形成する場合もあります。
いずれも善し悪しがあり、前者は決定までのスピードが速く、簡単な内容であればすぐ仕事に取り掛かれます。一方後者は、会議をするために関係者の都合を調整したり議事録を作成したりなど、これだけで一仕事といったボリュームになり、目的の仕事に取り掛かるまでに時間と手間がかかります。そのため私は普段から、できるだけ確認は最小限に済ませてさっさと仕事に取り掛かりたいと思っていました。

ある日、先輩のAさんに呼ばれました。
Aさん「ちょっといいかな。この機械を改造してみたいんだけど。この部分の部品を交換すれば、絶対良くなると思うんだよね」
私「なるほど、いいですね。それでは必要な部品を揃えましょうか。いつ頃に交換したいのですか?」
Aさん「ちょっと上司に相談して、日程は後でメールしておくから。交換を手伝ってくれる?」
私「わかりました!」

後ほどAさんからメールが届きました。
「20日(金曜日)の午前中」に交換してほしい旨が書かれていました。
デスクのカレンダーを見たところ、20日は木曜日でした。
「あれ?」と思いましたが、きっとAさんが曜日を間違えたのだろう、と思ってあえて確認はしませんでした。メールを確認したのが他の仕事の最中だったため、確認の手間が面倒だったこともありますし、その指摘をするのは、なんとなく先輩の揚げ足を取るような感じがして躊躇したというのもあったかもしれません。
「きっと20日のことだよね」そう思ってやりかけの仕事に向かいました。
そしてその仕事をやり終えて、いざAさんから依頼された部品を発注することにしました。
そのとき、あろうことか私の頭の中で「20日に交換」が「金曜日に交換」という記憶に変換されてしまっていたのです。
部品の到着予定日が、普通便で「20日(木曜日)」と表示されました。
「20日」に見覚えがあったこともあり「金曜日に交換だから20日でちょうど間に合うな」と、確定ボタンをポチ。この時、交換は金曜日と思い込んでいるため、特急便にする必要も感じていませんでした。そしてAさんに内線しました。

私「今、部品を発注しておきましたので」
Aさん「ありがとう!それじゃ20日よろしく頼むね!」
私「はい。わかりました」

今思えば、このときも若干の違和感はあったのですが、到着日が「20日」ということもあり、その違和感をスルーして、また次の仕事に向かいました。

そして翌週の水曜日。
Aさん「交換の段取りを確認しておきたいんだけど、あの部品を交換するのには××の部品から外せばいいよね?」
私「そうですね。それで良いはずです」
Aさん「じゃあ、明日よろしくね!」
私「えっ!?明日ですか!?交換は金曜日ですよね?」
A「明日だよ。20日に交換ってメールしたでしょう!何言ってるの?」
私「あーーー!」

そこで私は、実はAさんからのメールに「20日金曜日」と書いてあったこと、なぜか交換が金曜日だと思い込んでしまったこと、を伝えました。自分で話しながらも、その言い分けがましさに自己嫌悪を感じながら......。
案の定Aさんには「それってオレのせいってこと?」とむっとされ、「違っていると気づいたなら、その時にちゃんと確認してよ!」と叱られてしまいました。

部品は20日の午前中に届いたので、交換の時間を午後にずらしてもらえばよいのですが、午後は私自身が外出の予定を入れてしまっていました。
訪問先に電話して予定を変更してもらい、Aさんには20日午前からの交換予定を午後からに変更してもらいました。
スケジュールを決めてくれたAさんの上司など関係者に謝りにも行きました。このようなことをやっていると周囲からの信頼も失ってしまいそうです......。

今思えば、Aさんが書いた「20日金曜日」は、「20日木曜日」のこと、という推測は合っていました。
しかし、なぜか間違っているはずの「金曜日」が記憶に刻まれ、それが私の中で正になってしまっていました。
なぜそんな勘違いをしたのかは、自分でもわかりません。

最初にメールを受けて「あれ?」と思ったとき、そして内線で「20日よろしく」と言われたとき、私はいずれも違和感を感じながら、それをスルーしてしまったのです。このときに一言確認しておけば......。
そして発注のときに記憶に頼らずにメールをもう一度確認しておけば......。
たぶんこうだろうとか、できるだけ手早くサクサク済ませたい、そんな気持ちが確認を怠らせ、大きなミスにつながってしまいました。
急いで仕事をしていると、どうしても手を抜きがちになってしまうのですが、ミスをしたら結局みんなの時間をロスしてしまいます。少しの手間を惜しまずに、確認を確実にやることが重要だなと感じました。


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