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Web制作会社(女性) 2009-07-21
後輩のよし子(仮名)が1週間のハネムーン休暇をとることになり、その間に私が彼女の担当していた業務を代理で行うことになりました。
よし子の担当は自社Webサイトの管理です。うちの会社では、一定期間自社Webサイトで更新と制作補助を経験したあと、社外向けのサイト作成を担当するようになります。私自身、1年ほど前まで自社Web担当でした。
作業としては、新規追加or更新するページの作成と校正、FTPサーバへのアップロード、アップ後の動作確認を行います。
休暇前に「木曜日に更新お願いします!内容はできていますからアップするだけです」とにこやかに語ったよし子......そして「了解!楽しんできてね♪」と笑顔で送り出した私。
しかし木曜の朝になって、はたと困ってしまいました。「何をどうすれば......?」
更新用のファイルをアップロードすればいいことはわかるのですが、どのファイルをアップするのかがわかりません。よし子の気軽さから「更新内容は見ればわかるんだろう」と思っていたけど甘かった。変更されているファイルがいくつもあり、だからといって、その全てをアップしていいのかは不明です。慌てて「サイト更新スケジュール」のようなものを探したのですが、それもどこにあるかわからん!!
アップ作業自体はとても簡単なものですが、現在のサイトと照らし合わせて調べたり、スケジュールに詳しいメンバーに確認しているうちに、アップだけなら5分もかからない作業に1時間もかかってしまいました......。
「まったく、もー!ちゃんとわかるようにしといてよ」と心のなかで舌打ちしながら、一方で私自身が反省しました。依頼されたときに、少なくとも"何"をアップするのかきちんと聞いておけばよかったのです。以前私が更新作業を担当していたので、よし子も説明が必要とまでは思いいたらなかったのかもしれません。一応、私の方が先輩なのですから、こういうところで「それで、来週のスケジュールは?」とか「更新の対象ファイルは?」などと尋ねて、デキるところを見せるべきでした。
とはいえ、やっぱり、よし子の配慮もちょっと足りないんじゃないかと思います。たとえば「買い物に行ってきてください」と人に頼むときに、"何"を買うかを伝えないなんて、普通ありえません。
そう思うと、「来週のスケジュールは?」というふうに相手の説明の足りないところを質問するのも大切ですが、それより、作業を依頼する際のしかたや注意を伝えてあげることの方が重要かもしれません。そういうところをきっちり指導する方が、"デキる先輩"らしいかもしれません。社内でいま起きているようなすれ違いが、顧客との間に発生しては大問題ですし。
さて......幸せいっぱいで帰ってきたよし子を前に、上記のような指導をするか正直迷いました。迷った揚げ句、実はまだ伝えていません(せっかくのハネムーン気分に水を差すのもなと思いまして......)。しかし、ちょうどいいタイミングでこのケースを書くことになったので、これをプリントアウトしてよし子に手渡してみたいと思います!
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