あらためてOJTの定義と関連用語(Off-JT、自己啓発)についてご紹介します。
OJTとは、On the Job Trainingの略です。
職場内において、管理監督者の責任のもとで行われる教育訓練全般をさしています。職場内教育ともいわれ、部下指導、部下育成と同義で用いられることもあります。その内容も業務中に行うスキル面の指導に限らず、職場内での勉強会、個人学習の指示やアドバイス、目標や評価の面談、キャリア開発の指導など、職場内で行われる多様な教育や指導がOJTの範疇と捉えられています。
OJTは、もともとは新人や若年層に対するスキル教育がイメージされており、「上司が部下に対して」「仕事を通じて」「仕事で必要な知識・技能・態度を」「意図的、計画的、重点的に」「マンツーマン教育」などのキーワードを含んだ定義が用いられていました。
またその方法も、現有能力の分析と目標設定を行い、計画書を作成して数週間から数か月程度の間、管理監督者が直接指導するものでなければならないとされていました。
しかし、業務が高度化するにつれ、職場内教育もより幅広い目的や方法で行われるようになり、OJTの概念も職場内教育全体をさすものとして使われるようになっています。
* OJTを行うために、まずは 業務を整備しましょう。
* 例えば、OJTリーダー養成研修、OJTリーダーフォロー研修はOff-JTです。
自己啓発は個人が自発的な意思で行う学習、能力開発のことです。自主的な読書や通信教育、勉強会などが挙げられます。
SD(Self Development)ともいわれます。
* 「1st.Step」は新入社員のための独習用教材です。
OJTリーダーとは、OJTにおける指導担当者をいいます。指導対象者は新人・若手社員のイメージがありますが、それだけでなく中堅・ベテラン社員も対象となりえます。
対象者が新入社員の場合は、OJTリーダーは若手・中堅社員が担当することが多く、中堅社員の場合は直属の上司が担当する場合が多いようです。
OJTリーダーの役割は、OJT計画の作成、直接的な実務指導、他メンバーへの指導の分担、進捗管理のほか、職場内外における相談にも対応します。
なお、新入社員を対象としたOJTを制度として導入している場合、エルダー、ブラザー、シスターなどといった名称が、OJTリーダーとほぼ同義で用いられます。
なお、企業によっては、指導担当者をトレーナー、 指導を受ける人のことをトレーニーと呼ぶ場合もあります。
* 「OJT実践ノート」は、新人の指導担当者のためのマニュアルです。
* 「OJT新人ノート」は、OJTを受ける新人のためのワークブックです。
メンターとは、仕事上(または人生)の指導者、助言者の意味です。
メンター制度とは、企業において、新入社員などの精神的なサポートをするために、専任者をもうける制度のことで、日本におけるOJT制度が元になっています。
メンターは、キャリア形成をはじめ生活上のさまざまな悩み相談を受けながら、育成にあたります。