公開日:2024年03月14日
新入社員のOJTにおいて、配属部署で行う準備は多岐に渡ります。
今回は、配属部署で行う準備にあたって、参考にしてほしいことを2回に分けて解説します。
新入社員のOJTでは、所属長が育成責任者となります。しかし、所属長には部署全体の業務に目を配る必要があり、新入社員の指導にかかりっきりになるわけにはいきません。そこで所属長の代行者となるOJTリーダーを選出し、実際の指導に当たらせます。
ところが、OJTリーダーも自分の業務を持っており、十分に時間を割くのは難しいかもしれません。特に配属直後は手間がかかるため、部署の他メンバーにも協力を依頼し、指導項目を割り振って全員が交代で指導するようにします。こうした配属部署におけるOJTの体制は、以下のとおりです。
所属長は、実施の指導をOJTリーダーに委任し、準備の具体的な作業もOJTリーダーに指示して進めさせます。
新入社員の配属が決まったら、所属長はまず、新入社員にいつからどんな業務を担当させるか、誰から仕事を引き継がせ、各メンバーの担当をどう調整するかなど、部署全体の業務の体制を検討します。
それを踏まえて、誰に指導を任せるのがよいかを考えてOJTリーダーを決め、さらに何に力を入れて教えるかなど、OJTの方針を設計していきます。
こうした一連の検討作業を「基本構想づくり」とよびます。基本構想づくりとは、OJTの枠組みを決めることですが、それには部署の業務全体の体制を踏まえて構想をつくる必要があります。
基本構想が固まったら、選出したOJTリーダーに委任します。OJTリーダーが担う役割を明確にし、しっかりと動機づけも行います。
委任時には、OJTの準備作業についても指示するようにします。このとき、新入社員が担当する業務、指導方針、指導期間なども基本情報として伝えます。また、新入社員のプロフィールなども支障のない範囲で伝えておきましょう。
OJTマニュアルが整備されていればそれも渡し、研修が予定されている場合は日程を調整して参加するよう指示します。
配属日が近づいたら準備状況を確認します。その際、OJTリーダーの相談にのりながら、OJTの計画などで決めきれていない部分があれば確定していきましょう。続いて、部署内のミーティングを開催し、全メンバーでOJTの計画を共有しておきましょう。
基本構想づくり
OJTリーダーへの委任
準備の確認
その他、「OJTリーダーの選出」「OJTリーダーが行う準備」については、次回、解説したいと思います。