公開日:2023年05月22日
新入社員のやる気を引き出す動機づけの一つとして「個人内評価」という考え方があります。個人内評価とは、個人の以前の状態と現在の状態を比較して、成長の度合いを評価することをいいます。
ビジネスの場面では、客観的な基準に照らした絶対評価が行われるのが一般的です。
また、他者と比較した相対評価がされることも多いものです。
しかし、努力と評価が連動しないことが続くと、意欲が低下することがあります。
これを防ぐには、個人内評価によるフィードバックが有効です。
例えば、20分で行うのが目標の作業に30分かかった場合、絶対評価では「目標に対して10分オーバーした」となります。
一方、個人内評価に基づいて、以前と比べてできるようになった部分に注目すれば「以前は40分かかったのに現在は30分でできる。10分早くなった」と評価できます。
個人内評価を行うことで、自分の成長を実感でき達成感が得られるため、意欲が持続しやすくなります。
個人内評価は、成長度が大きい新人や若手に対して有効です。努力にもかかわらず期待値や基準値に及ばず落ち込んでいる場合や、周囲と自分を比較して自己卑下しているような場合は、相手の成長をとらえてフィードバックしてあげましょう。
また「ほめるところが何もない」と思えるような部下についても、その人自身の成長をつぶさに見ていけば、何かしらの変化があるはずです。
OJTでは、新入社員の個人内評価にも着目しながら指導を行うとよいでしょう。