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リモートワーク環境でのOJTのために

公開日:2021年01月26日

リモートワーク環境では、対面ではなくオンラインでの指導機会も増えると思われます。そこでこれまでのOJTとどう違うのか、どんな工夫が必要かについて考えてみたいと思います。


1.オフラインでのOJTとは

オフラインでのOJTとは、通常の職場でのOJTです。「通常」というのは「従来」というべきなのかもしれませんが、ここでは「物理的な場を共有できるOJT」とします。

特に新入社員のOJTの場合、「場を共有する」ことはとても重要です。
新人にとっては、職場の雰囲気を感じ取りつつ、その中での自分の立ち位置を客観視することができます。物理的な「自分の居場所」があることで、安心感も得られることでしょう。時間と空間をともにすることで、黙っていても伝わることや、熟成されてくる関係性もあります。
トレーナーとしては、プロセスを共有することができ、指導後も見守りつつ、適宜フォローも行えます。また、場を共有する人達からのサポートも得やすくなります。
もちろん、プラス面ばかりでなくマイナス面もありえますが、OJTにおいて「場の力」は大きな割合を占めるはずです。まずその点を認識しておく必要があるかと思います。


オフラインでのOJT

*ここでいうトレーナーとは、直接指導を担当する人のことをいい、OJTリーダーや所属長、職場メンバーが交替で担います。


2.オンラインでのOJTにおける留意点

しかし、在宅勤務が増え、リモートワークが常態化する中で新人のOJTを行う場合、「場の力」に頼ることは難しくなります。
リモートワーク下でのオンラインによるOJTは、図のように窓のないBOXに入っているようなものと考えられます(以下「OJT BOX」と呼ぶことにします)。
周囲の様子が見えず、周囲からも様子が見えない、という意味です。
プロセスも共有しづらいため、指導場面はどうしても断片的・閉鎖的になりがちです。


オンラインでのOJT(留意点)

このような環境では、「背中を見せる」「一緒に行う」「見守る」という指導法は使えない、と思ってください。裏返すと新人の側にとっては「見よう見まね」「空気を読む」「場をわきまえる」などの学びはしにくいということになります。
また、常に新人の様子が「見える」状況であれば、「見て見ぬふりをする」人はいるとしても、「見るに見かねて手助けする」人もいることでしょう。
しかし、リモートワーク下では「見なくても済む」ため、放置が起こりやすいともいえます。

だからOJTができない、というのではなく、「場の力」に頼らずに指導する必要があるということです。 「見ればわかるだろう」「そのうちわかるだろう」「誰かが何とかしてくれるだろう」は通じないという前提で、準備・計画の段階から工夫が必要です。
そしてOJTの場面では、これまで以上にコミュニケーションの質が問われます。

もっとも、情報共有のための便利なオンラインツールは続々と出てきています。
すでに実務経験を共有しているメンバー同士が、リモートでコミュニケーションをとるには大変便利になりました。しかし実務経験のない新人とのコミュニケーションも活性化するかというと、はなはだ疑問です。

対面で、場を共有していても伝わりにくいのに、オンラインツールに置き換えたら伝わるようになるとは、考えがたいからです。
むしろ、オンラインツールが便利になる分、話の通じにくい新人の指導が後回しになるのではないか、そうなるとますます放置が進まないか、そのような危惧もあります。


3.OJT計画を工夫する

ただ、希望はあります。オンラインでのOJTでは、物理的な「場」の制約を受けないことが大きなメリットにもなるからです。移動に要する時間をなくし、普段なら会えない場所にいる人にも気軽に会え、客先同行もさせやすくなります。
そこで、OJT計画を立てる際は、このようなメリットも多いに活用しましょう。
OJT BOXの数を増やし、BOXを広げる工夫をします。つまりは、対話・指導の頻度を増やすことでプロセスを刻むこと。適宜同席者を追加してOJT BOXの中に「場の力」を作ること。そしてタテ・ヨコ・ナナメのバリエーションを作ることです。 
これらの工夫により、オンライン上でも経験を増やすことは可能になります。

OJTリーダーはOJT計画を作成する際に、オンラインでもできること、オフラインでしかできないこと、メンバーの出退勤、それらを考慮しながら、経験をデザインする必要があります。そして、それぞれのOJT BOXでちゃんとOJTが行われているか、進捗管理はこれまで以上にきめ細かく行う必要があると心得ましょう。


オンラインでのOJTの工夫

さらに、個々のOJT BOXにおける指導の質を高める必要もあります。
これについては、次回、解説したいと思います。

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