公開日:2019年05月24日
今回も引き続き、新人のOJTを行う場合の所属長の役割について解説します。
新人のOJTでは、配属された新人をOJTリーダーに引き渡すまでが、所属長の役割の大きな節目となります。
配属日の前後での所属長の役割について見てみましょう。
それぞれについて、もう少し詳しく解説します。
*なお、弊社の『OJT実践ノート』にて推奨するしくみを活用することを前提として解説しますが、そうでない場合も参考にしていただければと思います。
配属日の前日までに、すべての受入準備が整っていることを確認しておきます。
確認しておくべきことには、以下のようなものがあります。
"主な"というのは、抜き取り検査のような意味合いです。
個々の指導項目の指導は、OJTリーダーに任せて構いません。
また所属長が、すべての項目の指導内容をチェックするのは時間的にも不可能だと思います。
ただし、OJTリーダーが指導経験が浅い場合などは、要領を得ないことがあります。
そこで最初の段階で代表的な指導項目を取り上げて準備状況をチェックしてやることで、準備や指導の仕方をアドバイスし、所属長としての期待水準を示してあげてください。これは全体の指導水準を上げるうえでも非常に効果的です。
所属長自身が、職場の業務内容など、何かの指導項目を担当する予定がある場合、その準備をしておきます。
所属長は経験が豊富なため、特別な準備をしなくても指導が可能だとは思いますが、ちゃんと準備をして指導にあたっていることを、他のメンバーに見せることが大事です。
前日時点で、OJTリーダーの準備が完了していないケースも予測されます。
その場合は、所属長が、残った時間で何を準備し、何を後回しにするのか、仕分けの判断を手助けしてください。
仕分けの判断は、OJTリーダーに任せても構いませんが、準備ができてないことを上司に指摘されたことでちょっとしたパニックに陥ることも予想されます。
そこで、突き放さずに「こう対応します」という発言を確認するまでは、所属長も付き添うようにします。
準備ができていない原因には、OJTリーダーの責任感の欠如などもあり、注意しておく必要があるかもしれません。
しかし、注意することでさらに準備が遅れることも考えられますので、まずは現実的にやるべき準備をやってしまい、それが完了してから反省を促すべきかと思われます。
次回は、配属当日からの所属長の役割について解説します。