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新人のOJTにおける所属長の役割

公開日:2019年03月25日

新人のOJTは、職場全体で進めていくものです。 OJTリーダーのがんばりだけで何とかなるものではありません。 OJTがうまくいくかどうかは、実は職場の所属長にかかっています。
そこで今回は、「新人のOJT」における所属長の役割について解説しましょう。


所属長の3つの役割

ひとことでいうと、所属長の役割は、職場で新人を育てるための体制づくりを行い、OJTが機能するようにマネジメントすることです。
所属長の役割は、大きく次の3つに分かれます。

1.構想づくり
  • 新人の役割を決める
  • OJT期間を決める
  • OJTリーダーを選定する
2.委任
  • OJTリーダーを任命する
  • OJTリーダーに指導方針を明示する
3.進捗管理
  • 進捗状況を確認する
  • 実施状況を評価する

上記のように、所属長は、職場メンバーの誰かをOJTリーダー(トレーナー)に任命し、新人に行き届いた指導ができる体制をつくって、新人の育成を図ります。

OJTのイメージ

OJTの基本構想づくり

所属長が第一に行なう部分であり、最も重要な役割は「基本構想づくり」です。
これは、新人のOJTを進めるための体制づくりに当たります。
基本構想の中心は、新人をどのように育てるかを決めることにありますが、具体的には以下の3つのことを決めます。

1.新人の役割
  • どんな仕事を、いつから担当させるか
2.OJT期間
  • いつまでに、どんな指導をするか
3.OJTリーダーの選定
  • 誰にOJTリーダーを任せるか

検討すべきポイント

これらを決めるときに所属長が考えるべき重要なポイントは、新人のOJTを進めながら、新人個人としての成長だけでなく、職場全体として成長していけるような構想を練ることにあります。
職場全体としての兼ね合いを考えるには、以下の点に留意する必要があります。

1.新人の役割を決めるには
  • 誰の役割を新人に回すのか、回した人には新たにどのような役割を与えるかを考えます。
2.OJT期間を決めるには
  • いつから新人を戦力として活用するか、そのときチーム編成などを変更する必要はないかについて検討します。
3.OJTリーダーを選定するには
  • 誰をリーダーとして育てるのか、リーダーが担当している業務は今のままでいいのか、誰かに一部の業務を回すのか、といったことを検討します。

このように、新人の役割を決めたり、OJTリーダーを選定するにあたっては、リーダーや他のメンバーの役割変更も含めて、全体最適になるよう熟考する必要があります。
所属長は、職場の業績と人材育成をバランスよく進めていかなくてはいけません。
方針をもたないまま安易にOJTを進めると、かえってひずみを生む場合もあります。
職場全体の機能を落とさないように、またOJTによって職場全体が成長できるように工夫していきましょう。
では次回は、新人の役割を決めるためのポイントについて、具体的に解説したいと思います。

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