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OJTがなぜ重要なのか?

公開日:2011年02月02日

頭の3Sと後の2Sの図

上のグラフは、このサイト上で行ってきた「OJTについてお聞かせください」というアンケートの結果の一部です。
「貴社ではOJTを重視していますか?」と設問に対し、 「非常に重視している」42%、「まあまあ重視している」33%、あわせて75%が重視していると回答されました。逆に「あまり重視していない」が18%、「重視していない」も6%ありますが、同時にいただいたご意見を合わせて読むと「大切だと思っているが会社としてはあまり取り組めていない」といったものがほとんどでした。

web上での任意のアンケートですので、もともと問題意識の高い人が回答しているとは思えますが、それにしても重視度が高いことがわかります。ところが、このアンケートの「人材育成や部下指導について、悩んでいることをお聞かせください」という自由記述欄にはたくさんの悩みが寄せられています。
それらのご意見の詳細はのちほどあらためて取り上げたいと思いますが、状況としてはOJTを重視はしているが、実際には期待通りに展開できていないというところのようです。

では、なぜOJTが重要なのでしょうか?
共通認識となっている理由の1つ目は「コスト」です。OJTは、集合研修や通信教育と違って外部流出費は発生しません。そのため、新たな予算を組むことなく、社員教育を進めることができます。
しかしながら、集合研修の場合ですと30名程度であっても1人の講師で教えることができますが、OJTだと30人を教えるには30名の先輩社員が指導の準備をし、指導にあたらないといけません。
こうした比較をしてみると、OJTは手間がかかり、非常にコストの高い教育手段という側面を持っています。そのため、新入社員の教育でも、全員に共通することはできるだけ集合研修で教えておこうとしているはずです。現場でも指導の負担は実感していて、「自分で読ませて仕事ができるようになるマニュアルを作ってほしい」という声が根強くあります。

次に多い理由は、「自社の固有の技術、部署の固有の業務だからOJTでやるしかない」というものです。
これは確かにそのとおりだと思えますが、OJTを受けた新人からは「人によって教え方がバラバラ」「先輩によって言うことが違う」といった声もよく聞かれます。
企業の教育スタッフからも、上司任せ、部署任せにするとちゃんと教えないという声もよく聞かれますし、その対策として小売り流通業などでは専任トレーナー制を敷いて、実務の教育も集合形式の指導とトレーナーによる巡回指導で行っているケースもあります。
固有の技術や固有の業務は、社内の人間でないと教えられないとは言えても、現場で指導するのがいいとまでは言い切れない面もあるようです。さらにいうと、自社固有、部署固有のものといえるものがどれだけあるかも疑問です。
たとえば、技術者の教育は機械メーカーの研修に派遣しているとか、営業担当者の教育は社外コンサルタントに同行指導を依頼しているといった例もあります。それらをみると、社内でしかできないと思える教育も、いろんな代替策が工夫できなくもないと思えます。

理由の3つ目は「個人個人にあわせて直接指導できるから」という点です。
この点がOJTの最大の特徴だと思います。ところが、指導にあたる上司や先輩は、指導や教育に関して十分なトレーニングを受けているわけではなく、本当に指導できる対象者や状況はかなり限定されています。
基礎力が不足していたり学習意欲が乏しい部下や後輩を指導するのは極めて困難ですし、中堅どころになると指導すべき領域の専門性で逆転していることも珍しくありません。OJTがうまくいくのは、部下がある程度自分で学ぶ力があるときや、集合研修などでも教えることができる内容だけのように感じることもあります。

さて、ここまで「OJTがなぜ重要なのか」という問題に対して、一般的に語られている理由を3つほどあげ、あえてそれらに対する否定的な見方を書いてみました。
実際には、OJTの重要性を語るには上記の3つの理由で十分だとは思いますし、ここで指摘した否定的な見方も例外ととらえていいものかもしれません。
しかし、これらは十分な理由だとしても、これほどOJTを重視するのには、もっと本質的な理由があるようにも思えます。
その点を次の記事でもう少し考察してみたいと思います。

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