来期より、目標管理制度を導入したいと考えております。現在人事関係のコンサルタントの方とそれなりに取り組んでおりますが、個人目標を記入するシートの作成や帳票類の作成、管理部門の目標設定など、肝心なところが自社に委ねられ、思うように作業が進みません。シート類、帳票類の適当なサンプルはないでしょうか。
シート類、帳票類のサンプル
弊社の以下のページにてサンプルをご提供させて頂いております。ぜひご参考ください。
シート類、帳票類の作成
目標管理制度における「目標シート」は、制度の設計思想やロジックを1枚のシート上に表現するものであり、
目標管理においては制度設計そのものと言ってもよい部分です。
逆にシートの構造が決まらないとしたら、制度自体の検討が十分になされていないことの現われでもあります。
シートの構造を決めるための検討項目は多岐にわたりますが、主なものをあげると以下のものがあります。
以上は、目標設定に関連する検討項目を中心にあげたものですが、さらに評価方法に関連する項目が複雑に関連してきます。
そのため、それぞれの会社で個性豊かなシートが工夫されています。 逆に、何かのサンプルをそのまま用いるということは、
そのシートの背景にある制度の設計思想やロジックを取り入れるということを意味してしまいます。
このような解説をしますと、非常に面倒なことのように感じられるかもしれません。
実際に、運用を開始するといろんなことが発生し、そのたびに対応策を考えるのはとても面倒なことではあります。
しかしながら、それらを事前に想定したシートを準備するのは、かなりの経験を要します。
そこでお勧めしたいのは、導入当初は細々した項目を排除したシンプルなシートを準備し、
運用しながら少しずつ必要な項目を追加しながら最適化を図っていく方法です。
シンプルなシートであれば、導入時の解説の手間も軽減されますし、多少の例外事項が発生しても、
余白の部分を使って対応してもらうことが可能です。 1、2度やってみるとこういう項目があったほうが便利ということがわかってきますので、
出てきた意見を反映しながらシートに改定を加えていってもそれほど問題にはならないと思います。
管理部門の目標設定
次に、管理部門の目標設定についても簡単に触れさせていただきます。
管理部門の目標設定で主に問題になるのは、以下のような点です。
1)定常業務を目標として認めるか。
2)定量化しにくい目標をどのように表現するか。
上記の1)については、目標が評価と結びついていない場合は「定常業務以外/改善や改革目標のみ」
とし、定常業務以外のプラスαの仕事を求めるほうが効果的と考えられていました。
しかし、評価と連動させるとなると、これでは矛盾が発生してしまいます。
例えば、煩わしい仕事をたくさん引き受けた人が改善目標ができずに評価が低くなり、
定常業務をあまりやらずに比較的暇そうにしていた人が目標を達成できて評価が高くなる、というようなケースです。
そこで定常業務も認めることを推奨しているのですが、この場合はその割合をどの程度とするかなど、難しい問題も多く発生します。
2)については、無理やりに定量化する必要なし、というほうを推奨いたします。
無理に定量的な目標にしようとすると瑣末な部分だけに焦点のあたった目標になることが多いためです。
そのかわり、達成された状態を文章で、定性的に表現してもらうわけですが、評価に主観が入りやすく、
誤差も生じやすいという欠点が生じます。そのため、評価段階においては機械的に評価をするのでなく、
上司と部下がしっかりと対話をしながら記述していることの意味や評価を確認していくというプロセスを 取り入れていくことが重要になってきます。
また、管理部門の下級者については受け身的に仕事をしているケースも多く、
期首の段階で半期とか1年の業務内容が見通せないということが少なくありません。
そこで、期首に目標設定していなかったことに対する貢献や成果も評価してあげられる工夫もしておくことをお勧めいたします。