一般の企業では、各人が設定した目標を公開しているのでしょうか。
現場での実態(把握できている範囲で)
現実には、現場の管理者の方には、なかなかそこまではやっていただけないようです。
その背景には、なんといっても時間的に無理、という理由があるようです。目標設定し、面談を終えるまでに時間がかかりすぎ、全員の目標が確定したあとで、
さらに何かをやるというのは厳しいのかと思います。
またもう一つの問題として、'公開しづらい理由'もあるようです。それは、全メンバーの目標を誰が見ても相応しい目標にまでできていない、中にはかなり甘
い目標になっているけど上司として説得できず、妥協してしまったものが混じっている、などの理由です。
中には、特定の部下に対して、目標と評価の関係で「取引き」をしてしまっていることも、公開しづらい理由のようです。MBOが業績評価と結びついてる場合
に、特に公開するのを躊躇したい感覚がでるようです。部下から、えこひいきや不公平と感じられるのを気にされているのかもしれません。
ただし、例外もありますし、最近違った傾向も出てきています。
まず例外なのが、営業部門です。営業部門では販売予算(売上目標)を一覧にして管理するという習慣が定着しているケースが多く、MBOの目標が予算だけの
場合はまったく抵抗なく、また予算以外の目標が混じる場合も一覧にして管理するということを自然にやられているケースがあります。
それからやはり営業系が多いのですが、ミーディングを頻繁にやられている職場では、ミーティングの場で個人の目標を一人ひとり発表するということをやられ
ていることがあります。
最近の傾向としては、社内の情報システム上で公開する、という企業が増えてきています。ただ、これは部門が抵抗されるケースもあり、また帳票自 体がまだ手書きのシートとなっているケースが多いので、全社員とまではいかず、部長以上とか、管理職だけ、に留まっていることが多いようですが、各職場の (システム上の)キャビネットに部下の目標をあげさせている管理者も出てきているように聞いています。
なお、「一般的な企業の状況」とはなっていないかもしれませんが、実例として、弊社自身で今年の1月に作成した「2001年 役割/目標一覧」 のフォーマットを紹介させていただきます(中身は開示できませんが)。