後ろ向きの意見が多く、責任者の揚げ足をとったり、前向きな事が出来ずに停滞しております。
ご質問自体が大きなテーマですので、回答のすべてとはなりえませんが、以下の3点に大きく集約されるだろうと考えます。
1.5Sの必要性(取り組む意味・目的)が認識されていること
2.具体的な活動イメージができていること
3.効果(メリット)が実感できること
1.5Sの必要性(取り組む意味・目的)が認識されていること
各社が新たに5Sに取り組み始めるきっかけはさまざまです。「業務のミスが多いから」「ムダが多いから」「取引先の視察があるから」などなど...。しかし、多くの企業ではすでに5Sに取り組んできた経験があり、「昔からやっているから」「5Sは工場管理の基本だから」といった中で、なんとなく実施しているというところも少なくないかと思います。
5S活動は、間違いなくさまざまな効果が期待できる活動です。ただ残念ながら、どうしても日常業務が優先され、5S活動は後回しにされがちです。ですので5S活動を活性化させるには、5Sの優先度を高めるための取り組みが必要です。
その前提となるのは「なぜ当社では5Sに取り組むのか」という必要性(取り組む意味・目的)が理解されているかです。これは特にトップや管理職、5Sリーダークラス自身も納得し、自分で職場メンバーに説明できるレベルが望ましいと考えます。
2.具体的な活動イメージができていること
ただ「5Sに取り組もう」と言っても、人それぞれ到達イメージはバラバラです。単に周囲をきれいにして終わり、というイメージの方もいれば、相当細かい部分までこだわって取り組む方もいます。目指したいレベルが共有できていないと、どこまでやればよいかが伝わらず、全体のレベルは揃っていきません。当然、具体的に何に取り組めばよいのか、ということがイメージできていなければ、活動の方向性も定まりません。
他社の事例を参考にしたり、あるいは活動期間や取り組みテーマを共有したり、といったプロセスを経て、具体的な活動計画まで落とし込んでいくことが重要と考えます。
3.効果(メリット)が実感できること
やはり最後には、「5Sに取り組んでよかった!」と実感できるかどうかです。5Sは、実行すれば確実に効果が出ます。不要品がなくなったことでスペースができる、モノが取り出しやすくなる、モノを探さなくてもすぐに見つかる、などの効果です。あるいは来社したお客さまからお褒めの言葉をいただく、なんてこともあるかもしれません。また直接の因果関係は見いだせなくても、「不良や事故が減った」など工場全体によい影響を与えることも少なくありません。
特に、活動の初期の段階では、効果が見えやすいところからスタートするなども一つの方法論かもしれません。
当然、効果が実感できるとまた活動の加速度も高まります。改善すること自体に面白味を見いだし、プラスのスパイラルを生み出す職場も少なくありません。また感覚的な実感だけでなく、活動のプロセスや結果に対して、フィードバックがあり、活動に効果があることを伝えることも重要です。
その他にも活動を促進させる方法論は多数あるかとは思いますが、活動全体を動機付けるためには、上記のようなことが前提になってくるように思います。
5Sとは…5Sの効果とは…の回答や、5S活動のしくみづくりの冊子もあわせて差し上げます。
5Sって何をすればいいの?が解けます。
お客さまの状況にあわせて、ゼロからマニュアルやツールを作成します。