おいしいカレーを作りたくて
[ち]や[ひ]、[ゆ]と家電や鍋の話題が続いておりますが、私も最近鍋を買ってしまいました。
それは「ル・クルーゼ」です。
もうけっこうな年月を家事に費やしてきましたので、今さら??という感じですが、遅まきながら「ル・クルーゼデビュー」です。
私は料理がとても苦手です。手軽な半調理商品や調味料などを最大限利用したメニューが、堂々と定番となっています。もちろんカレーを作るときも各メーカーのルーを試し、これだ!と思うものをチョイスしているのですが、最近どうもおいしくないのです。深みがないと言いましょうか、味が単純。1つの料理のはずなのにルーと具が別々の食べ物のようです。タマネギをあめ色になるまで炒めたり、隠し味にインスタントコーヒーを入れたり、と工夫をしているのですが、なかなか。
私だけでなく家族もそう思うようで、作っても「おいしくない」そんなジャッジを受けるのが恐怖となり、だんだんカレーを作らなくなってしまいました。
思いあまって、友人に「どうも料理がおいしくできないんだけど、鍋って何を使ってる?」と恥ずかしながら聞いてみたところ、「ル・クルーゼ」との答えが返ってきました。
「野菜を小さく切ってあの鍋で煮て塩を入れるだけで、本当に甘くておいしい野菜スープになるよ」
「ル・クルーゼ」
確かに有名ですが、重いと聞くしテフロン加工じゃないから炒めるときは油が必要。それになんといっても(私にとっては)高級なので、今までは見ないように見ないように、と目を伏せてきた鍋です。
しかし、人生の半分を通過した[よ]、残りの人生で美味しくないカレーを食べるくらいなら、冒険してその鍋を試してみても......。
すがる思いで、近所の店舗へ種類や大きさなどの調査に出かけました。キョロキョロと珍しそうに陳列された鍋を手に取る私に、店員は「初めてお使いですか?」などと優しく対応してくれますが、「はい!そうなんです」と素直には答えることができず、「友人へのプレゼントに......」としどろもどろ。きっと初心者であることはお見通しです。
迷った末、手に入れたのはこの2つ。
はじめて作ったものは、なんと白いご飯。
鍋に興味などまったくなかった少し前、ある友人が「ル・クルーゼでご飯を炊くと、とてもおいしいの。私は朝6時半に家を出るから、5時に起きて炊いているよ」と言っていたのを思い出しました。
高性能炊飯器がこんなに出回っているこのご時世に、(その友人は)2人の子供を育てながら、朝5時から手動でご飯を炊くなんて、神業だ!と感心しながらも他人事にしか聞いていなかったのですが。
しかし、試してみると米の甘みが引き立つようで、本当においしい!(と感じました)
そのほか、憧れのカレーやトマトソースなども作ってみましたが、先行投資したこともあり、非常に美味しく感じました。家族には「野菜がとろとろに溶けて、おいしいよね、ね、ね!」と半分にらみを利かせながら感想を聞いているところです。
ホームベーカリーブームはそろそろ下火となってきたのですが、さて、ル・クルーゼブームはいつまで続くか。
炊飯器は棚にしまい込んでしまったので、しばらくはこの鍋たちが活躍することでしょう。
1つ買ったら、もう1つ欲しくなってしまい、 気づくとこの2つになりました |
フランス生まれの鍋ですが、 はじめて作ったのは、なんと白いご飯でした! |