こんな母の日 その2
母になって14回目の母の日が過ぎました。
実は、私は娘に謝らなくてはなりません。というのは......。
幼い頃から母の日にはささやかな気持ちを表してくれた娘ですが、去年はじめて特に何もなく過ぎていきました。
中学生になったことだし、そんなものかな、と同じ世代の娘を持つウォーキング友達にぼやいたところ、「うちも、何もないよ!」とあっけらかんとした返事。どこも似た状況のようで、少し安心したところでした。
そして今年も母の日が近づいてきたころ、私は夫や自分の母親に忘れずに花を贈るのに精一杯、一方の娘はテレビCMや新聞広告での「母の日」アピールにも無反応なので、今年も何もなく過ぎていくかも、とぼんやり思っていました。
当日の朝はたまたまウォーキングの日で、友人に「今年もなさそうだわ」とつぶやくと、「うちも何もなさそうだよ!」と、慰められるかのような返事。
そうね、もうすっかりお姉さんだし自分のことで忙しい年頃だもの、と気を取り直し、ウォーキングの帰り道、食材を買い込むべくショッピングセンターに寄りました。そこでは、花屋だけでなく雑貨屋や洋服屋などあちこちの店で、「母の日」にまつわる商品を手に取る顧客で賑わっています。
見ているだけでもウキウキしてくるので、花だけでも自分で買っちゃおうかな、と頭をよぎりながらも、日々の食品を大量に買い込んでしまい、そんなこともすっかり忘れて帰宅しました。
家では部活が休みの娘が留守番をしていたのですが、「おかえり」と出迎えた彼女は小さな紙袋を持っています。
「おっかあ、いつもありがとうね。母の日だからどうぞ!」と渡された袋の中には、かわいいカーネーションと私の大好きな雑貨屋の袋が入っています。
「あれ?いつの間に?」と聞くと、
「実はね、おっかあが買い物をしている間に同じショッピングセンターに急いで行って買ってきたんだよ。おっかあに見つからないかドキドキしてたら、○○ちゃんのママ(朝、一緒にウォーキングした友人)を見かけて、おっかあも一緒だったらどうしよ!って焦ったよ」と冒険から帰ってきたような、でも見つからなくてセーフ、と満足げな表情。
おーーー、娘よ、疑って悪かった、ごめんね、本当にごめんね。こんな母を許してね。
こちらこそありがとう!とても小さく産んでしまったのに、こんなに大きくなってくれて、それだけでも母は感謝感謝です。
当てつけのように花を買わなくてよかった、と心から反省した母の日でした。
留守番をしていたと思ったら 渡された紙袋の中は! |
成長し、手紙もひらがなから英語に ステップアップしました(笑) 6歳の出来事は→「こんな母の日」 |