No.28
温泉宿で思うこと

正月は、何年ぶりかで家族で温泉に行きました。水上温泉です。
久々の団欒は楽しく、よい思い出となりましたが、泊まった温泉旅館は、言ってみれば「三流」でした。
1泊の滞在でしたが、「この旅館はこの先、厳しいだろうなぁ」と感じました。
客室はまぁまぁ広く、露天風呂を始めとした施設も一応は揃っています。
そこで働いているスタッフも、それなりにちゃんとしています。
帰りにはお土産も持たせてくれますし。

しかし......、何1つ感動がないのです。
大浴場や露天風呂の景観も今ひとつパッとしません。
料理も「こんなもんかな」という程度。
仲居さんも頑張っているんですが、気の使い方が違うだろうという感じ。
まだ日本酒飲んでいるのにケーキを出すあたり、完全にアウトです。
朝食バイキングも品数は多いのですが、刺身の隣がフルーツという不自然さ。
しかもコーヒーが飲みたくて洋食を選んだのにコーヒーが置いてない。
しかたなくロビーで煮詰まったコーヒーを飲むも、これが1杯600円也。
部屋の冷蔵庫には、底に粉が溜まったオレンジジュースがあり、1本298円。
ははん、こういうところで利益を出すわけね、と思われてもしかたないでしょう。

今どきまだこういう旅館が存在できているのは、有名な温泉街だからでしょう。
人気の温泉宿は予約がいっぱいだからという理由で、しかたなく泊まることはあっても、リピーターはいないだろうなぁ、と思いました。

でも、そこで働く人たちは皆、それなりに一所懸命ではあるのです。
この人たちに、いったい何がダメなのかをわかってもらうのは相当に難しいことだろうと思います。

努力を重ねるほど、客観的に自分を評価することは難しくなります。
人のことはさておき自分はいったいどうなのか......。
果たして「感動」のある仕事をしているのでしょうか。

「一流」にはほど遠いのかもしれないけれど、
「本物」でありたい、そう思った正月でした。
遅ればせながら、本年もどうぞよろしくお願いいたします。[の]


  ★ おまけのフレーズ 

「殷鑑(いんかん)遠からず」

いましめとすべき反省の材料は手近なところにある、という意味。
#中国の殷の時代、紂王に対して重臣の西伯昌がいましめた言葉。


OJTコーナー「教えること、教わること」~身近なケース集~ に以下を追加しました。 
 ・「目標を立てるということ」 2004.01.13  
 ・「頑張る」  2004.01.13   
 #日本の会社で働く中国人が見たものは......?
 ●社員ブログ:「気まぐれ歳時記」に以下を追加しました。

  ・「迎春~北京のお正月~」 2004.01.07
  ・「師走~今年を振り返る」 2003.12.29
  ・「残業・ケーキ・クリスマス」 2003.12.25
  ・「北京ショッピング事情」 2003.12.19  

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