社内での昇格制度で、本当にマネージメントの力があるものだけを選別できる試験システムはありますか?
多数の企業から同様のご質問をいただくことが多いにもかかわらず、いまだにこれといった試験の情報を探しきれずにいます。
もう数年前の話ですが、ある企業で昇格時の適性検査を採用するにあたり、多数の検査・試験を取り寄せて、人事部員でテスト受験をされました。
そのとき最も当たっていると評価が高かったのは「四柱推命」(占い)をもとにした検査だったそうです。
その企業は上場企業でもあり、さすがにその採用は見送られましたが、ご担当者は数年後に自分の分だけもう一度取り寄せて受験されていました
(法人窓口でないと受験できないため、弊社に窓口の代行を依頼されてまで受験されたくらいです)。
またある企業では、ある研修機関のアセスメント研修を長年実施されているのですが、昇格者について追跡調査をやられています。
アセスメントでの審査結果と昇格後の業績評価との相関関係を分析するわけですが、かなり相関が強いディメンジョン(評価項目)もあれば、全く相関がない項
目もあるそうです。
ただし、その結果がそのアセスメント自体の信ぴょう性を表すものか、自社特有の現象なのかまでは判断がつかないと言われていました。
昇格時の適性試験については、そこそこ当たっているといえるものもあるようですが、やはり完全とはいえないようです。
上述したテスト受験をされた企業でもある適性検査を採用されましたが、"全面的に信頼はできないが参考情報としてはある程度は有効"という判断をされてい
ました。
また、1本で全てを満たす試験もないと思います。昇格判定をする際の多様な項目の中で、ある部分を判定することに限定して何かを採用するというのが無理の
ない選択だと思います。
つまり、複数の手段の組合せによって総合的に判定する、という方法です(総合的に、というのは曖昧さの温床になることもありますが)。
弊社では、昇格試験の中で筆記試験をお引き受けすることがあるのですが、昇格に必要な基礎知識と経営方針などの理解の深さなどを判定するものとしてご活用
いただいています。