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付加価値の計算方法で、日経経営指標等で使用されている加算法の場合に、賃借料と支払特許料が含まれる理由(考え方)を教えてください

付加価値の計算方法で、日経経営指標等で使用されている加算法の場合に、賃借料と支払特許料が含まれる理由(考え方)を教えてください。 (逆に言えば、控除法の場合の外部支払費用に、なぜこの2項目が入らないのか、概念がよくわかりません。2項目とも「外部から購入したサービス」に対する対価と思えます。)

弊社は会計学を専門としていませんので、以下は弊社なりの理解として記述しています。

付加価値のとらえ方は、企業活動に対する考え方や付加価値を算定する目的によってさまざまにあるようです。
例えば、製品の原材料費以外のすべてとする総付加価値という考え方や逆にその企業が純粋に生産した価値だけをとらえようとする純付加価値という考え方など があります。 純付加価値の考え方に従い、厳密に付加価値をとらえようとするなら、ご指摘のように賃貸料や支払特許料は除外するほうが適切なようです。
それだけでなく、日経経営指標の中では減価償却実施額も外部から購入した資産の今期の使用分ですので除外すべきとなるかもしれません。

各省庁や機関が提示している付加価値の計算方法も、考え方や目的による違いが出ているものと思われます。
例えば、中小企業庁の『中小企業の経営指標』の場合は、販売費および一般管理費に含まれる経費のすべても付加価値としてとらえられています。しかし、同じ 控除法を採用している経済産業省の『工業統計』では、減価償却費だけは付加価値から除外されています。
これらに対し、日本銀行、財務省、日経新聞社などの指標では、一般的な経費は付加価値に加算されていませんが(除外されていますが)、賃貸料と減価償却費 は付加価値に加算されています。おそらく設備に関連する費用は付加価値の一部と見なしているのだと思います。日経新聞社の支払特許料についても予想になり ますが、付加価値を算出するために投入した費用というより、算出した付加価値の中から分配した分というとらえ方をしているのではないかと思われます。

ご質問の「賃借料と支払特許料が含まれる理由」について、正確なところは弊社ではわからないため、上記のような少し予測を含めた回答とさせてい ただきました。
ただ、これらの一般的な指標の場合、企業を外部から分析し、複数の企業を比較したり統計をとったりすることが大きな目的となっています。
そうした場合、業種の違い、上場か未上場かなどによる情報公開の程度の違い、土地をはじめする資産を保有している企業とそうでない企業など、さまざまな企 業を統一的な基準で分析するのに、実務的に可能で、目的にかなった計算方法を採用したとのではないかと思われます。

☆参考→付加価値額の算出法


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