OJTを活発に展開するために、会社で準備すると良いツールとしてはどのようなものがありますか?
OJTのツールは各社でいろいろと工夫されたものがありますが、機能別にとらえると大きく以下の4つ程度に分類することができそうです。
1.指導担当者のためのガイドブック......いわゆるOJTマニュアル
2.指導担当者と対象者が情報を共有するためのツール......計画シートなど
3.指導で用いる教材......教材、業務マニュアルなど
4.指導・習得状況を管理するための資料......台帳類など
以下にそれぞれを簡単に解説します。
1.指導担当者のためのガイドブック
一般にOJTマニュアルと呼ばれるものがこれに当たります。
指導担当者(管理者やOJTリーダー)向けで、どのように指導していくと良いかを記述したもので、内容的には次のような項目を含みます。
また、OJT全体でなく、個々の作業の指導方法を記述した「指導標準書」がつくられている場合もあります。
2.指導担当者と対象者が情報を共有するためのツール
指導の計画書や進捗確認書などです。 指導担当者と対象者が、どのような指導が行われるのか、現在の進捗状況はどの程度か、どんな問題が発生しているかなど、指導に関する情報を共有するためのツールです。代表的なものとしては、次のようなものがあります。
3.指導で用いる教材
指導担当者が、指導場面で用いる解説資料や道具などの教材類です。
職場の状況や仕事の内容を解説するための資料もあれば、道具(治工具、パソコンなど)の使い方を説明する場合にはそれも教材として用います。代表的なものとしては、「業務マニュアル」と「作業標準書」がこれに当たります。
また、解説用のスライド(PowerPointなど)、ちょっとした練習問題や例題、題材などが整備されているケースもあります。
4.指導・習得状況を管理するための資料
漏れなく指導するためには、何を指導すべきか(習得すべきか)が洗い出されている必要があり、 また対象者がそれらの項目のうち何をどれだけ習得しているかが明確になっているほうが効率良い指導が可能になります。
指導すべき項目を洗い出した場合「指導項目一覧」となります。
さらに各人の習得状況の管理台帳も必要になりますが、こちらは「スキルズ・マップ」「スキルズ・インベントリーシステム」などと呼ばれています。
ISO9001:2000を導入されている場合は、「教育訓練基準」、「業務習得度管理表」などという文書としてこれらが管理されていると思います。
なお、このような新人のOJT用のツールとして、OJTリーダーが書き込みながら使えるノート形式のOJTマニュアル「OJT実践ノート」を準備しています。
また、業務マニュアルについてはこちら、OJTマニュアルについてはこちらをご参照ください。
書いて残せる「OJT実践ノート」新人を育てる確かな方法があります。
新人の成長を記録し、OJTを活性化させる「OJT新人ノート」
OJT実践ノートの概要を動画で解説します。(約3分半)
お客さまの状況にあわせて、ゼロからマニュアルやツールを作成します。