当社はこれまで中途採用で業界経験者を中心に採用していました。そのため、採用後は総務で入社手続と簡単なガイダンスを行ったらすぐに各部署に配属し、あとは配属先の上司に任せっきりでした。
今後、新卒者の採用を行っていく方針が出されており、配属後の教育のしくみが必要だと感じていたところ、大手では新入社員のOJTのしくみを導入していると聞きました。
新入社員のOJTとは、具体的にどのようなしくみなのでしょうか?
簡単に言ってしまうと、新入社員の配属先の部署で新入社員の教育係(指導担当者)を任命し、一定期間、指導を行うしくみです。一般的には、数年先輩の社員が指導担当者となり、マンツーマンで指導するものとされています。
その指導担当者のことを、OJTリーダー、エルダー、インストラクター、トレーナーなどとよび、制度名もOJTリーダー制度、エルダー制度、インストラクター制度、トレーナー制度など、企業によっていろいろな名称がついています。指導期間も企業や職種によって差があり、1カ月から1年間までさまざまです。
教える内容は、マナーや基本動作、職場生活、業務上の知識やスキルなどが中心ですが、すべての面において相談役を担っていることもあります。
ここまで「しくみ」「制度」と使ってきましたが、他の人事制度のように詳細な規程などを設けているわけではなく、比較的ゆるやかなしくみで運用されているケースのほうが大勢かと思われます。
簡単なケースですと、人事部門から所属長へ簡単な通知文と管理帳票を1枚送付し、あとは各部署任せとなっていることもあります。
それでも人事部門が何もしないのと比べると、所属長への多少の意識づけにもなり、指導担当者が指名されているだけで育成効果が現れます。
しかし、あまりにゆるやかだと部署によるバラつきも激しくなります。
そこで、それぞれの企業の人事部門の余裕度や問題意識に応じて、指導担当者や指導期間に関する要件を明確にしたり、帳票類やマニュアルなどのサポートツールを準備したりと、いろいろな取り組みがなされています。
なお、このようなOJTのしくみは、新卒者に限らず、中途採用者に対しても同様に運用している企業も少なくありません。
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