ろくろ体験
夏季休暇に主人の実家である佐賀県へ帰省した際に、人生初のろくろ体験をしました。
汚れても大丈夫なように作務衣に着替え、陶芸家のような気持ちになって工房に入ると、すぐに先生から、ろくろの使い方や手足の使い方について説明が始まりました。かなりの早口で(おそらく、説明に飽きている様子)あっという間に説明が終わり、ほとんど理解できないまま実践となりました。
恐る恐る、電動ろくろのペダルに右足を置くと、力加減で回転速度が変わり、速すぎず、遅すぎず、ちょうどよいスピードになるよう調整しました。これは、車のアクセルと似ている感じです。
次に、両手に水を付け、材料となる粘土に触ると、ひんやりとした感触が心地よく感じました。水分が乾かないうちに、自分が作りたい器の大きさに広げていきます。
私は、サラダボールをイメージして少し大きめの器になるよう意識しました。ところが、手の力加減が上手く行かずに、何度やっても歪んでしまいます。見かねた先生からは、「力入れ過ぎ!もっと力を抜いて!」「雑!雑すぎる!」などと厳しい言葉が飛び交い、ひゃー、これでも頑張っているんですが!と内心思いつつも、弟子になったつもりで先生のアドバイスを必死に聞きました。目の前では、私の奮闘ぶりに家族の笑い声が......。
先生のフォローのもと、何とか理想の形になると、最後は糸で切って、板の上に乗せて終了となりました。
釉薬は、黒、透明、青磁の3色から選ぶことができ、青磁をお願いしました。
一方、娘は手びねりを体験しました。粘土遊びのようにこねて、お茶わんを作りました。ろくろとは違って、ごつごつとした雰囲気で味わいがあります。娘は、透明の釉薬を選びました。
そして約2カ月間という時を経て、ようやく待ちに待った器が届きました。
何重にも包まれた緩衝材から器をそっと取り出し手に取ると、なんとも味わい深く、美しい仕上がりに娘とともに感動しました。
私が作った器は、サラダボールのイメージよりは、思っていたよりもだいぶ小さくなり、小さなどんぶりのようでもありますが、これはこれで世界に一つだけの作品として大切に使っていきたいと思います。
先生から、ろくろについて説明を受けます。 | 力加減が難しいです。 |
手びねりは、粘土遊びのようです。 | お茶わんの形になりました。 |
美しく仕上がりました。 | お茶わんも味があります。 |