京都散策で歴史にふれる
新緑まぶしい爽やかな5月のとある日曜日、私と[の]は京都の伏見にいました。
実は、仕事で大阪に出張することになったのですが、打合せが月曜日の朝からだったため、日曜日に(プライベートで)京都に前泊することにしたのです。
初夏の心地よい風を受けながら、ゆったりと流れる十石舟に乗り、水辺から風情のある柳をながめつつ港町伏見を楽しみました。
ひとりは割と元気(私)、ひとりは風邪をひいてテンション低め([の])。
そんなわけで、ハードなスケジュールではなく、ゆったりとした舟の観光からスタートです。
しかし、舟から降りた[の]が突如テンションアッープ↑↑
町の観光案内地図に載っていた「寺田屋」の文字を見つけたからです。
の:「ここに行こう!」
私:「何ですか、寺田屋って?」
の:「寺田屋っていったら、ほら、あれだよ、寺田屋事件と坂本龍馬!!」
私:「ほーー、といいますと...?」
歴史にうとい私に、やきもきした[の]。
寺田屋に向かう道すがら、幕末に寺田屋で起きた2つの事件について説明を受けたのでした。
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寺田屋事件 その1
薩摩藩尊皇派の志士が、薩摩藩島津久光公の命により、同じ薩摩藩士によって粛清された凄惨な事件(1862年)。
寺田屋事件 その2
薩摩藩の紹介で寺田屋を利用していた坂本龍馬が、伏見奉行所の幕府役人に襲撃された事件(1866年)。
このとき入浴中だった恋人のお龍さんが、いち早く役人に気づき、裸のままお風呂から飛び出し、階段をかけ登って龍馬に危険を知らせたと言われている。
龍馬は高杉晋作からもらった拳銃で応戦、敵の刀で手に大怪我を負ったが、屋根伝いに逃げて材木屋に隠れ、薩摩藩邸に逃れたとされる。
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なるほど、歴史の背景を知っていると、ただの古びた(!)旅館がなんとも重厚な面持ちになるものです。
柱の刀痕や銃弾の痕を見て、当時の壮絶さにしばし思いをはせてみたり、
ただの階段も、お龍さんが龍馬に急を知らせるために必死でかけ登った階段だと想像すれば、緊迫感が迫ってきます。
ただし、実は建物自体は鳥羽伏見戦で焼失しており、今ある寺田屋は、後に隣に復元されたものだとか......。
レプリカというのは残念でしたが、歴史を踏まえて旅をすることの奥深さと面白さを[の]から教えてもらい、寺田屋を後にしたのでした。
さて、その後、微熱下がらぬ[の]のテンションはゆるやかに下降していきましたが、伏見稲荷の千本鳥居をくぐり、祇園に行って有名店の美味しいパフェを食べ、京都のミッションクリアです。
短い時間ではありましたが、いつもと違った京都が満喫できました。
そして仕事モードに切り替えて、伏見稲荷でGetした商売繁盛のお守りをたずさえ、いざ大阪へ......。
十石舟
十石舟にのってゆったりと河を下ります | テンション低めのマスク姿の【の】 |
趣のある舟からの眺め、風が気持ち良い |
寺田屋(実は、旧寺田屋跡地の横に再建された建物)
歴史を感じるたたずまい | とっても小さい坂本龍馬の銅像 |
刀痕? | 弾痕? |
お龍さんはこんなお風呂に入ってた? | 龍馬のためにかけ登った階段? |
その他
商売繁盛を祈願して伏見稲荷大社へ | たくさんの鳥居をくぐりました |
京都の最後は祇園で絶品パフェ |