バス停留所で思うこと
先週末のこと、用事で出かけたついでに、寄り道して買い物することにしました。
目的地までは遠くないけれど歩くには少々遠い距離だったので、バスに乗ることにしました。
現在地から3つ目ぐらいなのでバスが来れば5分で着きます。
でも乗りたい路線のバスはなかなか来ませんでした。違う路線のバスはすでに5台以上通り過ぎたのに。中国のバスは時刻表がありません。そういえば、地下鉄も時刻表はありません。あまり時間にこだわらないお国柄のせいなのか、管理しきれない理由があるのか......北京は道路の状況が不安定のため、車での移動は先が見えません。渋滞時間になると、通常10分で着く場所も1時間以上かかってしまうこともあります(北京の渋滞問題は08年オリンピックに向けて大きな課題です)。時間を気にせず、来ないときは来ないときでボンヤリいろんなことを考えたりと、のんびりな時間も悪くありません。とはいえ、さっぱり来ないバスを待つのはかなり忍耐がいります。5分間隔の予定が20分経っても来ないのか、もともと1時間間隔の運行なのか、さっぱりわからないまま待つのですから。
遠くにバスの姿が見えると、ちょっとうれしくなり、目を細めて「何番!?」か見ます。乗る番号ならバスに向かって走り寄る。でないと、まだバス停ではないのに他の人が走り寄った場所で停まってしまい、バス停では通り過ぎてしまうこともあります。おとなしく決まった場所に待っていてはダメです。並んだ人順に乗車するなんてこともありえません。我先にと人を押しのけて入るのが中国流。意思表示が大事な中国、ルールなんて二の次。運転手も運転手で「ここに停まれなんて知らんわ、我がルールなり!」と言わんばかりに、「グォグォォ......」とエンジンを鳴らして。
ちょっと嬉しくなってはがっかり......を繰り返し、ずいぶん来ないので、あきらめて歩くか、タクシーに乗ろうかと何度も考えます。こうなると自分の心の声との戦い。
こんなに待つんなら歩いたほうが早かった。でも歩き出してすぐ来たら嫌だな......タクシーに乗っても近いから10元で着くし(北京はタクシー初乗り10元。1元=14円)、時間のロスを考えたらタクシーに乗るべきじゃ......でもねぇ、仕事でもないんだし、節約するべきなんでは? バスなら1元だし、焦る自分もどうかと......。
そんなこんなであきらめがついたころ、やっとバスが現れました。
久々乗ったバス、相変わらずボロくて、暗い......。
でものんびりバスを待つ人達が乗っているバスの中はちょっと和やか。
「切符?切符!買ってない人買ってよね?」バスのネーチャンが叫んでます。