師走今年を振り返る
今年もあとわずか。
振り返るとバタバタした一年でした。
例年になく旅行をした年でもありました。
ちょうど1年ほど前、友人が杭州へ用事があったため、私も見学に一緒に行くことになりました。美しい西湖と浙江省料理に感動したあと、隣の上海へ。そのころ、上海博物館は創立50周年記念で「晋唐宋元書画国宝展」が開かれていました。これは大きな展覧会で、多くの教科書に載っている有名な中国国画が展示されています。普段は公開されていないので、私の学校からもたくさんの人が見に行きました。
留学して中国にいるものの、この4年間ほとんど国内旅行はしませんでした。興味がなかったわけではないのですが、いざとなると勇気もなく、きっかけもなかったのです。しかし、この杭州・上海の旅行で自信がつき、昨年の春節(旧正月)はハルピン、山東省へ旅行しました。切符の手配や宿探し、慣れない土地でのさまざまな出来事は、その緊張感を含めてとてもよい思い出となっています。
今年2月に新学期が始まって間もなく、イラク戦争が始まりました。4月になるとSARSが北京でも広がり、緊急帰国することになりました。北京でSARSの感染者が増えたといっても、実際に私たちが目にすることはありません。もし出会っていたら私も隔離されているでしょうから......。
このSARSが私たち留学生に与えたショックはとても大きいと思います。途中で断念せざるをえ得なかった勉強、数カ月間離れることになった北京、それらに伴う漠然とした恐怖感や不安感によって無気力になったり、予定を大きく変更せざるを得なかったこと、予定外の別れなど、私だけでなく、北京にいたさまざまな人に大きな影響を及ぼしたのです。
さて、帰国してからもさまざまな体験がありました。
まず、親の仕事の手伝いで北海道へ行ったことでしょうか。衣料販売の手伝いです。商品をうまく伝えることや、接客の難しさとおもしろさなどを体験しました。観光をする時間はありませんでしたが、札幌と小樽で食べた新鮮でおいしい海鮮の味は忘れることができません。空気も澄んでいてとても美しい街でし た。
それから、帰国していた4カ月間はナビゲートとともに過ごした時期でもありました。毎年夏は汗だくで通うナビゲートですが、今年は冷夏で、冷房もほとんどつけずにいました。
ナビゲートで参加したe-Leaning展は、私にとって初めての「会社の人間として外部に接する」体験となり、「商品(ドラセナ)をどう説明したら良さがわかってもらえるのか」「目を引くにはどうしたらいいのか」などを皆で考えたりと、普段のオフィス内の仕事とは違うことを学ぶことができました。
また、この夏に幼なじみの友人が結婚しました。気がついたら私も結婚適齢期はとっくに来ています。まだ学生の私にとっては、卒業制作のテーマを何にしようかということで頭はいっぱいです。しかし、同じ年の友人たちが結婚や子供、住宅の購入......そういうことを頭にいれて人生設計をしていることを目の当たりにして、少し距離感を感じ、寂しさや焦りを覚えたりしました。
9月になってやっと北京に戻ったと思いきや、ビザの関係でまたすぐに北京を出ることになりました。突然ながらもフランスへも行きました。
11月の初めに北京に戻って1カ月半、さすがに卒業制作の準備に追われながら、焦れば焦るほど進まずに悩んでいます。
そうこうするうちに、今年もあと数日......。
ただ北京に留学しているだけの私が、今年飛行機に乗った回数は10フライト。 毎年多くても4フライトですから、やはり自分にとっては移動の多い年でした。移動した回数と 距離の分だけ私も成長できたのでしょうか?
いろいろな経験が、2004年にしっかり生かせるように頑張っていこうと決意を固めて、大みそかを迎えます。
フライトの記録 | ||
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