抜き打ち卒業式!
4年間の大学生活もいよいよ終わりです。
あとは卒業式を待つだけ。
指折り数えて......いえ、数えられません。
実は7月になった今もまだ卒業式が何日にあるのか連絡がこないからです。
学部の事務室、留学生の事務室、先生、クラスメート、あらゆる人にこれまで何度も聞いています。「知らない」が大抵の答えで、よくて「さぁ......7月の初めでしょう!?」と言われるばかり。
5月まではまだ「中国だから予定なんてそんなもんか......」くらいでしたが、6月に入って「そろそろ分かってもいいはずじゃ......」と慌てはじめ、6月下旬にもなると「わからないと困る!!」と息が荒くなります。
私は、卒業後、北京で就職し中国に残ることを決めたので、ビザの変更や住居探しなど、新しい生活に向けての準備を始めなければなりません。
卒業しないと卒業証書がもらえないので、ビザの申請ができません。いつ卒業証書が発行されるのかもわからないと、今後の予定さえ立てられません。
内定をもらった会社にも「卒業式がいつなのかわかりません」と、不審な発言をせざるを得ません。
業を煮やして「わからないんじゃ困る!!」と息を荒げて聞くと、「そんなの私だって皆に聞かれて困るんだ!」と逆に怒られる始末。「......たぶん7月7日か8日だと思う」となんとか聞き出したものの、あと1週間もないはずなのに、なぜまだ連絡がこないのでしょうか!?
予定が立てられない生活を送っているのは今に始まったことではありません。
授業のカリキュラムで写生旅行が毎年ありますが、約1カ月という長い旅行であるのにかかわらず、3日前にやっと行き先と出発日がわかることはまだいい方です。
旅行中もどこに泊まるか、何日に帰るかも誰も何も決めていないという行き当たりばったりでした。作品の提出や特別授業なども、前の日に突然クラスの級長から連絡がきて、慌てて用意するということが何度あったことでしょう。
卒業年度だった今年1年は、そういった予定外の出来事に何度も泣きました。
卒業発表の本番までに何度か中間発表がありますが、早くて3日前にやっと連絡がくるし、朝早く突然電話がかかってきて「今から1時間後に先生が来るから作品持って来て」と言われた事もありました。急に頭がヒヤッとします。まるで抜き打ちテストみたいです。
私は緊張しやすく本番に弱いので、何事にも準備万端で本番を望みたいと思っています。
計画通りに進まないことは多いですが、それでもなんとかしようと頑張るのが日本人、時間が足りないから仕方ないなぁ......。とあっさり言うのが中国人。
5時半には仕事をピッタリ辞め、家族のだんらんや個人の時間を楽しむ中国人を見ていると、ああ、これが人間らしい生活なのか......とも思いますが......。
こんなこといってて、明日突然卒業するかもしれません。
「4年間の生活が懐かしい」という卒業前の感傷よりも、
「今から卒業式だよ」と、突然朝起こされるかもしれないとビクビクしています。
卒業式くらいは"抜き打ち"ではなく落ち着いて参加したいものです......。