帰国して思うこと パート2(1)寒さ
ただ今、帰国中です。夏に続いて「帰国して思うこと」パート2を2回に渡ってお届けします。
北京の冬は零下17度くらいまで下ることがあります。暖かい日でもだいたい0度以下です。その北京の冬で手離すことのできないグッズといえば、帽子・マフラー・手袋・ももひき、そして通称ババシャツです。
今でこそ、日本の若い女性の間でも普通に着られるようになってきた「ババシャツ」ですが、少し前までは少なからず抵抗感をもたれていたと思います。
このババシャツ、寒い北京では以前から当然のこととして用いられています。日本のように中年以上の方が着用されるというイメージはありません。「ババシャツ」に類する名称もありません。単に"下着"という位置づけです。あの寒さの中では着ずに過ごせるほうが"不思議"です。そのためか、日本のようにデザインものを開発することには、あまり熱心ではないようです。分厚くてふっくらとした質感のものが多く、「ババシャツ」と「ももひき」はよく上下セットで売られています。
冬は零下になる北京に対し、私の実家がある横浜では零下を下回ることはまずありません。
もう北京の冬に慣れた私は、日本に帰ったら、さほど寒さを感じないだろうと思っていました。しかし帰国後、予想外の寒さに驚きました。特に部屋の中の寒さに......、です。
私の実家はかなり古い一軒家ということもあるでしょう。マンションや床暖房完備の家に住んでいる方は体感されないかもしれませんが、床からしんしんと身体が冷えてゆくような感覚があります。この感覚を、私はすっかり忘れていたのです。そして誰もいない家に帰ってきた時、ストーブが暖まるまでの長く暗い時間も......。
というのは、中国の長江から北部地域では、あらゆる建物内に温水床暖房が完備されているからです。11月中旬?3月の冬の間、室内は27度前後と初夏ほどの気温に保たれています。人によっては、部屋の中では半袖に短パンという軽装で過ごすほどです。
さて、日本で数日過ごすと、日本の寒さにすっかり慣れてしまい、今では室内だけでなく外も寒く感じるようになってしまいました。......また北京に戻ったら、日本と違う寒さが待っています。
追伸:
ところで、真冬の北京で日本から来た修学旅行生を見かけることがあります。
その制服の超短いスカートの丈もさることながら、零下の中で素足でいられる根性(寒さより格好!......のような)に感心します。