フランス旅行記 思い出を語るもの
9月26日。
パリ滞在最後の日はちょっと緊張して朝を迎えました。
友人の部屋で、フランスパンとチーズと紅茶で朝食を食べながら最終日の予定を確認します。
10日間滞在したパリもいよいよ本日18時の飛行機でさようならです。しかし、それまではまだまだフランスを楽しめます。
食事の後、お土産を買うためにスーパーへ行きました。まず絶対に買いたかったものはチーズです。専門店でもないただのスーパーでもいろいろな種類があり選ぶのは大変です。ソフト系なら失敗がないだろうと思い、カマンベールを買うことにしました。それから、「LU」というフランスで老舗のお菓子会社のクッキー、日本ではめずらしい「フランボアーズ」や「イチジク」のジャムのクッキーなどを買いました。
そのほかに紅茶も買いました。コーヒーが主流のフランスですが、最近は紅茶も人気のようです。友人の家の近くに紅茶を量り売りしているお店があります。主にはコーヒー専門店の様ですが、紅茶や中国茶の数もたくさんありました。
少し小太りの優しいマドモアゼルは、ずらりと並んだ紅茶缶の中から私が示した缶を取り出し、フタを開けて香りを嗅がせてくれます。フルーツの皮が入ったフレーバーティーを50グラムつづ3種類買いました。
15時半に友人の家を出ました。近くの「RER」駅までバスで行きます。
飛行場への電車に乗り込む前にどうしても買いたいものがありました。それはタルトです。
家族にフランスのタルトを食べさせたいとずっと思っていたからです。
9年前家族とパリへ来た時、帰国間際にケーキを買ったものの、食べる場所がなくてそのまま飛行機に乗って持ち帰りました。そして家で食べた時の感動とショック...。日本のタルトとの味の違いは今でも覚えています。そしてまた今回も、私が体験した素晴らしい思い出を何よりも強くもの語ってくれるはずです。
大きい荷物を抱えながらうろうろとしてなんとかケーキ屋を見つけることができ、イチジクのタルトと洋梨のタルトを買いました。パリでケーキを買うと箱ではなく、紙でピラミッド型に包んでくれます。下に四角い型紙を引いて下からくるみ、上中心をつまみながらサイドを斜めに折り込みます。それはほんとうに見事です。でも、持ちにくいし崩れやすいので、最近では箱に入れてくれるケーキ屋さんも増えましたが、やはり私はこのピラミッド型が好きです。
飛行場で友人に電話をしました。
無事に飛行場へついて手続きも終わり、後は乗り込むだけだと告げると「うん、よかった。私もおかげで楽しかったよ!またおいでね」そう言ってくれた友人の言葉になんだかドキンとしました。
またフランスに来れるのはいつになるのか.........。考えるとすごく難しいようにも思えるし、決めてしまえばとても簡単なことであるような気がします。
東へ向かう飛行機はすでに夕やみが差し込んでいましたが、しばらくすると夜になっていきます。
眠れないのに目をつぶって、だんだん小さくなっていくパリの街を感じていました。
切手もパリの記念に...... |