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[続]落とし物が戻ってくる国 日本


[よ] 日常生活

この夏、私はとても大きな落とし物をしてしまいました。
それは、現金、しかも1万円札7枚でした。
無事に戻ってきたことに、大いなる感謝と感激の気持ちを込め、下記に綴ります。

夏季休暇はだいたい西日本の実家に帰省するのですが、今年は後半3日間は関西に移動して過ごしました。
移動は新幹線のはず、なのですが、例年この時期は仕事の夫がたまたま休みになったようで、関西から自宅のある横浜までの帰路は鉄道好きな夫に従い、JRの「青春18きっぷ」で特急を使わずに戻ることになりました。
私が学生のころに比べると、快速電車の本数やつなぎもかなり良くなっており、関西→横浜まで10時間程度、1人あたり2,370円です。倹約大好きな一家なので、新幹線を利用するよりかなりの節約!と前向きにチャレンジしました。

ただ、行程はかなりタイトでした。
途中9回乗り換えたのですが、乗り換え時間は10分前後が多く、その間にホームをまたぐ移動もあり、トイレは列車内、車中ではスタート前に購入したパンやおやつを細々と食べて過ごしました。
唯一、長めの休憩が取れたのは、乗車して4時間半後の静岡駅で25分間。私は計画時から、ここでトイレに行き、買い物をし、ホームでストレッチをする!と決めており、予定どおり買い物をしたのです。
あとでこんなに大騒ぎすることになるなんて思いもせず、ホームでのんびり写真を撮ったり、すっかり心は旅人。

さて、その後も順調に電車を乗り継ぎ、予定どおりその日のうちに横浜に戻ることができました。
10才の娘も眠い目をこすりながらもゴールを喜び、最後に自宅に近い私鉄駅までの切符を買おうと財布を出したとき。
なんと、1万円札がないことに気づいたのです。1000円札はたった2枚。そんな馬鹿な。

長期の帰省なので、普段より多めにお金を持っていましたが、この休暇中、ほとんど自分が財布を出す機会がなく、恥ずかしながら実際いくら財布にあったか把握できていませんでした。
この日お金を使ったのは、乗車前にパンを買ったとき、それと静岡駅の売店で買い物をしたとき。
そのときは、1万円札がないという違和感はなかった(ような気がする)のです。

落としたのか、はたまたスリに遭ったのか。
電車内はそんなに混雑することはなく、ほとんどの時間は座ることができたのですが、ちょうどこの日は熱海で花火大会があったようで、しばらく混雑の中で立っていた時間がありました。そのときは鞄のファスナーを閉めて脇に抱えていたのですが、それでもスラれた可能性は0ではありません。しかし、2室ある札入れの1室の1万円札だけを器用に抜き取るなんてあり得るだろうか......。
帰宅した私は、まずは状況を警察に連絡し、万が一カードをスキニングされたことを考え、クレジットカードを停止しました。

でも、1つだけ思い当たるとしたら。
静岡駅の売店で650円位の買い物をしたときのことです。
最初1000円札を出したのですが、小銭がきっちりあったので小銭を出して1000円札を財布にしまいました。乗り換え時間に追われていたこともあり、財布を横にした状態で1000円札の出し入れをした気がします。もしかしたら、そのとき1万円札が落ちたのかもしれません。持っていた札は銀行から下ろしたての新札で数枚がぴったりとくっついました。それが一つの塊としてつるり落ちた、という可能性もなきにしもあらず。
しかし、もし落としたとしたら、なんて大胆なのでしょう!

その夜は寝付けず、翌朝、静岡駅の落とし物係の受付時間になるやいなや、電話をしました。
「現金を落とした」なんて信じてもらえるだろうか。それでも、落とした時間や場所、購入した物。それと、下ろしたての新札でおそらく4、5枚がまとまった状態だったこと、などを怪しまれないように丁寧に話したところ、なんと「届けられています!」との返答が。
情けないことに本当に落としており、そして、それをきちんと届けてくださった方がいたのでした。

担当の方いわく、その方は謝礼は不要とのことで名乗らなかったようで、また、対応してくださった係の方へのお礼も不要とのことでした。
そして、その現金は、翌日には郵送で手元に戻ってきたのです。
いったい誰に、どうお礼をしたらいいのでしょう。
こんなに親切な方々が世の中に存在することに、本当に感謝してもしきれません。

以前、姪が定期入れを落としたときも、親切な方に届けていただき、無事に戻ってきたのですが、今回も無事に戻ってきました。
まさに「落とし物が戻ってくる国 日本」を身近でひしひし感じています。

大いなる感謝とともに、今後私ができることは、落とし物を見つけたらとにかく迅速に届け出ることかと思います。

拾得してくださった方、駅のスタッフの皆様、この場を借りて心よりお礼を申し上げます。
何より、落とし物をして皆様のお手数をお掛けしないよう気をつけます。

落とし物1 落とし物2
(実は大変な)旅の始まりです。 現場です。のんきに写真を撮っていますが、
このときはすでに落とした後でした。
落とし物3 落とし物4
2室目の1万札だけがつるりと落ちたようです。 翌日届いた落とし物。皆さんに感謝感謝です(涙)
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