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猫、はじめて新幹線に乗る


[よ] 日常生活

今の猫を飼い始めて3年、飼う前に一番悩んだのは、長期不在時に猫をどうするかという問題です。
近くに親や親戚がいないため、旅行や帰省などで不在にするときは動物病院に預ける、ペットシッターにお願いするなど。いろいろ調べてなんとかなると周囲にも説き伏せやっと飼い始めましたが、新型コロナウイルスの流行もあって、幸か不幸か長期不在の機会がないまま平穏に時が過ぎていきました。
この年末年始の帰省時、ついにどこかに預ける必要が出てきましたが、いつもの動物病院のホテルの空きがなくがっかり。
そして、以前からなんとなく頭に描いていた「新幹線で猫を連れて帰省」を実践することになりました。


わが家の猫はこれまで外出は病院のみで、ほぼほぼ「注射する」ため、彼にとって「外出用のキャリーリュック」は、「注射される」というトラウマの塊です。
そのため無理やり入れられたキャリーリュックに入っている間、ずっと怒りに満ちあふれた抗議の「ニャーニャー」が続きますが、こんな状態で公共交通機関に乗ったら、すぐにつまみ出されることでしょう!
移動中はいっそのこと薬でずっと寝てもらいたい、と冗談交じりで医師に相談したところ「睡眠薬ではないけど、意識がぼんやりする薬がある」とのこと。
その他、万が一の脱走に備えキャリーリュック内でリードをつないだり、首輪の裏に連絡先を記載したりと、旅立つ準備が急ピッチで進みました。


いよいよ帰省当日、はじめての薬が逆に効きすぎて少々焦りましたが、なんとか駅で新幹線を待つところまで来ました。
あとは車内に乗り込めば一段落だな、と冷静に周りを見ると、動物用では?と思われるリュックやキャリーを持った方がちらほらいて、びっくりです。
嬉しさ、そして大変さなどを共感したく、近くにいた動物用キャリーリュックを大事そうに抱えている親子に軽くごあいさつをと「かわいいですね、猫ちゃんですか」と声をかけたところ「はい、そうなんです、初めてなので(人も)慣れないし、猫も鳴くので不安です」とのこと。
「うちも新幹線ははじめて、しかもずっと鳴くので薬でぐったりさせています」と不安を共有、偶然乗る車両も降車駅も同じのようで「車内で何かあっても心強いですね」とうなずき合い車内へ。
その他にも同じ車両に数名猫連れの方を見かけ、ますます心強くなった私は一眠り……。


数時間経って、トラブルもなく無事に降車駅に着きました。
同乗していて心強かったことを伝えたく、そしてあわよくばお友達にでもと、乗る前に声をかけた方に「無事に着いて良かったですね」と再度声をかけたところ「ほんと、鳴くこともなく無事で良かったです、じゃあお気を付けて!」とあっさり改札に向かわれました。。
そうですよね、忙しいですよね……。
私の心を見抜いていた娘は「おっかあ、友達になれなくて残念だったね」とポツリ慰めの一言(笑)


往路だけでなく復路の新幹線でも、動物を連れた方をちらほら見かけましたが、動物アレルギーがある方やそもそも動物が苦手な方、そこに、どうしても動物と同乗せざるを得なかった私のような者……、さまざまな方が同じ空間で数時間過ごす車内で、猫との同乗を許され、とても感謝しています。
周囲に迷惑をかけないよう最大限の注意を払って、これからもたまに新幹線に乗せてもらえると嬉しいです。

首輪 切符
万一に備え、首輪の裏に連絡先を 「普通手回り品」切符を購入
新幹線 帰り
大きな(猫入り)リュックを抱えて乗り込み 犬猫リュックの方がちらほら
実家1 実家2
いつもと違う実家の景色にびっくり 広い実家で逃げ込まれたら、手が届かない……
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