パン屋でささやかな朝ご飯
今年の夏、3年ぶりに実家に帰省しました。
兄一家とも日程を合わせ久しぶりに家族が集合し、にぎやかな風景に。
両親、兄一家、私たち、それぞれ遠くに居を構えており、また孫たちもみな成人してしまい、今後も常に全員集まれるわけではなさそうです。
そんな中の一家集合、それだけでうれしくて顔がにやけている両親。食事の支度など、すっかり頭から抜けているようです……。
ずっと米農家だったので、米を食べるのが当たり前、のはずなのですが、最近の両親は「近所のパン屋で無料のコーヒーをもらって、その場で焼き立てのパンを食べるのが楽しみ」とのこと。いつの間にそんなしゃれっ気?が出たのでしょうか。
ということで、さっそくその縄張りのパン屋で朝食ということになり、両親のガイドに従い車で向かいます。
噂のパン屋はよくある「イートイン」スタイルで、店内は所狭しと焼き立てパンが並んでいます。
起床後、とりあえず顔を洗って着替え、そのまま出てきた家族はみな空腹状態、「これ美味しいそう!」「これも食べてみたい」「あ、私の分も乗っけて!」など言っているうちに、トレーにはどんどんパンが積み上がり……。
あの〜〜、こんなに食べきれないようね、、と心でつぶやきつつ、ふと母を見ると、財布を握りつつも、そんな風景をうれしそうに眺めていました。
ぜいたくは出来ないけど、こんなささやかな日常の場面が親孝行になるんだ。
年を重ねた両親は、どこか遠くに行きたいとか、何か欲しいとか(終活中なので、物を贈ると叱られます……)、そんな希望はなく、ただ家族が元気に集まれれば、それが最高の親孝行のようです。
幸い身体的な介護はまだ先で良さそうですが、逆に元気なうちにもう少し両親との思い出を重ねていきたい。
今後は少し頻繁に帰省しなきゃと思いながらも、しっかりと美味しいパンを頂きました。
これからの人生について考えさせられつつも、ささやかな夏の思い出です。
所狭しと焼き立てパンが並んでいます。 | 人が選ぶと、つい自分も欲しくなり、 「俺のも取って!」 |
美味しいものを前にすると誰もが笑顔に! | 焼き立てパンを店のベンチで頂きます! 幼い頃は、ご飯とみそ汁でしたが(汗) |
畑で採れたてのピーマンをたっぷり使った 自家製ピザトーストも負けていません |
実家近くでは、メロンパンは「サンライズ」という 名称が多いです。 久しぶりのこの字面に、嬉しくてついパシャ! |