猫の墓参り
1年前、遠く離れた実家で飼っていた猫が22歳の大往生で虹の橋を渡りました(★→みいちゃん、ありがとう)。
亡くなったときは新型コロナウイルスによる外出規制もあり、とても実家までかけつける状況ではなく、弔いなど両親にすべてを任せてしまったため、久しぶりに帰省した最初の任務は「猫の墓参り」でした。
実家は山奥深い場所にあり幸いペット霊園も同じ町内、近所で花を買い線香を携えさっそく向かいます。
「費用がかかるので、個別ではなく合同墓に入れた」と聞いていましたし、そもそも人間とは違い、ほぼすべてが合同墓に入るものと勝手に思い込んでいたのですが。
はじめて訪れた霊園に広がる風景は、人間のそれと見間違うかのように立派でとにかく驚きました。
ペットとの思い出を永遠に刻むかのように、飼い主がどれほどペットに癒されたか、その愛情の深さを物語るかのように続く墓には、ちょうど盆の時期でもあり、花束や灯籠を抱え墓参りをする人が(わが家も含め)後をたたず。
少子高齢化が進む現代では人間の墓を代々守っていくこともなかなか大変ではありますが、ペットの墓も代々守られていくことでしょう。
先日、友人の愛犬が突然亡くなったようで、その悲しみは非常に深くしばらくぼう然と過ごしたようです。
生きていれば親しい人との死別や離別など避けては通れませんが、
「(愛犬は)どんなに辛いときも、ずっとそばにいて慰めてくれたのに、私は何も恩返しをできず、看病する時間さえくれずあっという間に虹の橋を渡ってしまった」と詳しい経緯を聞くうち、語る友人も聞く私も大粒の涙が止まらず。
存在を失ったその悲しみは、家族同等といっても過言ではないのかもしれません。
コロナウイルスなど次から次へ発生する新たな病気、遠い地域では、日々聞こえるであろう戦闘音、身近では毎月のようにじわじわと迫る値上げの嵐。
変化しつづける日々ですが、新たに猫を飼っているわが家でも、ペットと過ごすことで癒される、そんな恩恵を受けています。
どんな命も有限ではない、与えられた命は大切に尊重しつつこれからも過ごさねば、と改めて感じています。
広がるペットたちのお墓。 飼っていた猫は手前の合同墓で眠っています |
霊園では人懐こい地域猫が複数いて、 心慰めてくれます。 |
祖父母の墓へのお参り ペットと同じ風景が広がります。 |