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テレビがやってきた


[ち] 日常生活

テレビを買いました。
自慢できるほど大きいサイズでも、高級でもないのですが、うちにとっては大きな変化となりました。
[よ]の言葉をかりるなら必ずや「わが家の買い物・オブ・ザ・イヤー2008」になるでしょう。

昨年の師走30日。
まだ大掃除が終わらぬ午後6時過ぎのこと......。
掃除も飽きて、テレビをつけた私に、台所から顔を出した母。
母「テレビどうする?」と言い出しました。
私「ああ......そうね」
母「今日は買いに行かないの?明日は時間がないし今年がもう終わっちゃう......」
私「う?ん。でも今日はもう遅いし、年明けはどう?」
母「年明けなんて!もういらないわよ」なんだかやけになっています。しかもちょっと泣きそう。
私「......」


改めてわが家のテレビを眺めると......早くどうにかした方が良さそうです。
10年近く使っているせいでしょうか、映りはひどい状態でした。
出演者の顔も着ている服もはっきりとわからないし、時間帯によって映らない番組もありました。
今や世間では、地デジ、液晶、高画質、サイズは42インチ、52インチが目玉商品として売っているなか、これまでうちで使っていたテレビは、14インチの「テレビデオ」。会社で使っているパソコンモニターですら17インチなのに......。
しかも「ポルターガイスト」という(と、私は呼んでいる)勝手に電源が入る現象も時々起こります。
急に真夜中に大音量で鳴りだしたり、消して出かけたはずなのに帰るとついていたり、少し怖いし迷惑......(もちろんタイマーなどは使っていません)。
これがわが家にある唯一のテレビ、というのも少々情けない。

もう買い替えるべきだとは、数年前から感じていたものの、慣れてしまってそのままでした。
ある日、お気に入りの番組をみていたら、いつもにも増して映りが悪くなり内容がほとんどわかりません。母も私もさすがに閉口し、ついにテレビを買い替えようと決心したのです。
それが去年の12月の始め頃。しかし、しばらく時間がとれずなかなか買いに行けず......そうこうするうち年末になってしまいました。
お正月にでもゆっくり見に行けばいいかなぁと悠長に考えていた私とは裏腹に、母は買うと決めたその日から楽しみにしていたらしく、今か今かとかなりヤキモキしていたようです。
そして、その日とうとう母の我慢の限界がやってきたのでした。


そうなったら、日を延ばしていても仕方がありません。

私「じゃあ、今から買いに行く?」と、言ってみると、
母「え......でも」と、言いつつちょっとうれしそう。

大画面を買うというわけでもないので、今どき、テレビで大喜びする時代ではない気もしますが......
足取り軽く、電気屋さんに向かう母を見て、テレビが普及していった1950年代、テレビにわくわくする子供もこんなふうだったのかな......?と思いました。

さて、翌々日の元旦のお昼過ぎ。
その日はテレビがやってくるので、初詣にも行かずに待っていました。
新年の挨拶に来ていた義兄にも手伝ってもらい、無事新しいテレビを設置できました。
テレビに映った女優さんの肌の見え方にびっくりし、デジタル放送ならではのいろんな機能にも感心しました。わが家では新参者なのに、いつも褒められ大きな顔をしています。


ところで、電気屋さんでのこと。
母「衛星放送が見たいの。だから新しいテレビ欲しかったんだ......」とつぶやいていました。
私「え、そうなの?!」と内心驚いた私。

それなら工事やら配線やら考えないといけないし、まずはアンテナを買わないと......。
そのときはテレビ選びで、すでに相当疲れていたので「受信できるかどうか、条件を確認してからがいいらしいよ」とその場はやり過ごしたのですが......。
テレビが来てもう1カ月以上が過ぎてしまいました。
そろそろ「いつ、アンテナ買いに行くの?!」と母が言い出すのではないかと、少しヒヤヒヤしています。

古いテレビの写真 新しいテレビの写真
古いテレビ
買い替え直前になって少しだけ映りがよくなりました......
新しいテレビ
デジタル放送は番組表や番組情報があってとても便利です
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