受け継ぐ味、お月見の味
9月は3連休が2回もありました。
中国に住んでいたころは、本当に「ハッピーマンディ」を羨ましがっていました。中国では土日を除く連休は、1年のうちにに正月、5月、10月の3回しかないからです。ところが日本に戻ってほぼ1年が経つ今、連休をかえって迷惑と思うことがあります。日々仕事もそれなりに詰まっており、1週間があっという間で、毎週末の土日でさえ「もう来ちゃった!」と焦ることが多いのに、3日も休んだら大変です!家でじっとしているよりは気も晴れるとばかりに、会社へ出てきて仕事することもしばしば。
そんな私ですが、9月第4週目の連休は思い切って休もうと決心しました。親孝行を兼ねて母親を映画に連れて行ったり、買い物につきあったり......。そして23日はお彼岸でした。お墓参りまではできませんでしたが、ご先祖様への報恩感謝を込めて、母とお萩を作ることにしました。母のようにうまく形をつくることができずちょっと悔しい。さすが母!とこのときばかりは改めて見直しました。そしてお店で売られているお萩とは違う味を楽しむことができました。この味は、一番身近な先祖になるであろう母の代まで受け継がれてきた味です。ご先祖様へますます感謝しなければ!
さて、連休明け25日は中秋の名月でした。
その朝、中国にいる友人から「今日は中秋節だよ?」とメールが届きました。中国ではこの時期になると、日頃お世話になっている方へ「月餅」を贈ります。人々は互いに「中秋節おめでとう!」と挨拶を交わし、仕事も早く切り上げて名月の夜を家族で過ごします。1カ月ほど前からデパートでは特設コーナーが設けられ、各地ではイベントが催されます。ウキウキと過ごせるこの時期は、クリスマスの盛り上がりにも引けをとりません。
そんな中国を久々に懐かしく思っていたら、「の」が「月餅」を皆に分けてくれました。偶然にもこの日、中華街の近くに出かける用事があり、ついでに買ってきたそうです。日本の菓子とはまた違う、懐かしい味です!!
結局、食べる話ばかりになりましたが、昔からの行事や習慣に倣ってみることはとても楽しいものです。そうは言っても、現代において昔ながらの習わしを行うのは、なかなか大変なこともあるのですが、時折はできる範囲でしていきたいと思います。幸い日本では法改正のおかげで「祝日3連休」が多いので、時には家でのんびり季節を味わう時間に使うのもいいですね。
ところで満月は本日27日4時45分だったそうです。あれ?なんで中秋の名月と日が違うの?!と思われる方は、ぜひリンクページをどうぞ。