夏の恩恵
ああ、暑い......。かーんと照りつける白い光に頭がくらくら。
暦の上では立秋といえど、まだまだ暑い日が続いています。
暑くて寝苦しいうえに、朝も早くから目が覚めてしまいます。せっかくの週末すらゆっくり寝ていられません。大粒の汗でＴシャツがじっとり濡れて、「うわぁあ?」というなんとも嫌な気分で起きてしまう。温まった部屋に耐えられず、夢と現実の間でまどろみを楽しむ余裕もない。窓をあけて風を入れようと手をかけて......雨戸が、お好み焼きを焼く前の鉄板みたいに熱気をため込んでいて「うぇ?」っと思わず。一日の始まりというのに、起きてすぐ減なりした気分に包まれます。
私は夏がことのほか苦手です。寒いのは服を着ればしのげるけど、暑いのは裸でも暑い......。海水浴、山登りなど、夏ならではの遊びでもすれば、少しは楽しくなるのかも。でもそれにつきものの日焼けは避けたい。免疫機能が低く、皮膚も弱いので、医者に日焼けを避け、なるべく日陰を歩くようにと、以前言われたこともあり、そういった遊びからはすっかり遠ざかっています。暑い夏はちっとも嬉しいことない。そう思って30年。
でも最近、夏でもいいこと見つけました。
それは植物がとても綺麗なことです。まぶしい太陽光を恩恵に輝いています。
寝ぼけまなこで窓を開けると、ベランダに置いた緑が輝やいて見えます。その葉っぱに触れると、ちょっと幸せ......
そしてもっとも楽しみなのは苦瓜です。日除けにもなるので、毎年植えています。日に日に蔓を伸ばし、ゴツゴツしたそのヒスイ色を見たあとは、食卓のご馳走となってくれます。苦瓜はキャベツ2倍のビタミンＣがあり、加熱しても壊れにくいという特徴だけではなく、最近では血糖値の調節、食欲増進、血糖値や血圧を下げる作用、腸癌予防など、いろいろな効果があるといわれています。また、捨ててしまいがちな種はお茶にしたり（コレステロール低下の効果）、葉や茎はお風呂にいれたり（解毒・鎮痛作用）といった利用もできるとか。
まさに夏の恩恵です。
暑いし、蒸すし、とても辛い夏はしばらく続きますが、植物のように溌剌と過ごしたいと思います。
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