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たかがあいさつ、されどあいさつ


[よ] 日常生活

あいさつとは難しいものだ。30代後半となった今でもつくづく感じます。

朝、まず娘をベビールームへ送ってから電車で通勤するため、ベビールームまでの約1キロの道のりは娘と歩くことになりますが、その間いろいろな方に出会います。
幼稚園バスを待つ親子、遊歩道の落ち葉を清掃される近所の会社の方々、通勤途中の人、犬を散歩する人......。
毎日のことだから出会う顔ぶれもだんだん固定されてくるのですが、そこであいさつをするかどうか非常に判断に迷うところです。

小さな子供を連れていると、同じ年ごろの子供を持つ母親同士はたとえ相手を知らなくても話すというルールができてきます。
「おいくつですか?」
「お名前は?」
「どちらにお住まいですか?」などなど。
これまでそういった場面が多かったため、特に子連れの方に出会うとなんとなく親しみを感じてしまい、ついあいさつしそうになります。
しかし相手がどう思っているか、それはわかりません。もしかしたら知らない人にあいさつをされても、ただの迷惑かもしれないし......。

ベビールームで送迎の時間が一緒になった方との場合もとても迷います。きっと縁あって同じベビールームに通っているのだから、元気にあいさつをしたい、できれば親しくもなりたい。でも毎日一緒になるわけではないから相手の名前も知らないくらいだし。
それでも積極的にあいさつをしていたのですが、ある方に返事をされなかったことがあります。もしかしたら、私の声が小さくて相手には聞こえなかったのかもしれません。または、とても急いでいたのかもしれません。でもとてもショックでした。無視されるということがこんなに悲しいことだったとは......。朝だったため、その日は一日中気分が晴れませんでした。

ある日インターネットの掲示板で、同じような状況で悩む母親に対してこんなアドバイスを見かけました。
「あいさつとは、自分が気持ちよくなるためにするもの。だから、たとえ返事がなくても気にしないでいい。自分からすることが大切なのだ」と。
なるほど、そう考えるととても気が楽になります。

娘と朝の道のりを歩き始めて半年が過ぎ、少しずつあいさつをするおなじみさんができてきました。
中でも幼稚園に通うお子さんと幼稚園バスを待っている2組の親子とは、あいさつだけでなく、軽い立ち話までするように。きっかけは、笑顔でのあいさつでした。毎朝会うおなじみの顔、なんとなく目が合って会釈をし、次の日はあいさつをして、そして次に名前や幼稚園について聞いて......。毎日のことだから、笑顔で大きな声で「おはようございます」「行ってらっしゃい」と言えば一日とても気分が良くなりますよね。今ではいないと逆に心配になるほどです。

「あいさつをする」のは子供への大事なしつけの一つ。娘は今3才、親が見本となって「あいさつは大切なこと」であると教えなくてはなりません。
お互い笑顔であいさつできれば一番良いのですが、たとえ相手からの返事がなかったとしても、今なら「あいさつは、自分が気持ちよくなるためのもの。だから大きな声で笑顔でね!」と胸を張って言えそうです。
そして、そこから新しい友達ができれば、もっとhappyですね!

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