夏の恩恵6ベランダで愛をはぐくむ
本格的な夏を前に、例年どおり我が家の菜園も準備を始めています。
いま畳2枚ほどの小さなスペースに所狭しと植えてあるものは、苦瓜、きゅうり、ナス、トマト、ズッキーニ、ピーマン、パプリカ、ニラ、ルッコラ、バジル、イタリアンパセリ、セージ......などです。
苦瓜やズッキーニなど、実のなる野菜を楽しむために必要なこと、それは受粉作業です。
小学校の頃、理科の時間で習いましたが、蝶などの虫が勝手にやってくれるものだと思っていました。ところが、マンションの中ではそうはいかないようです。
そこで、朝な朝な、雌花が咲いたのを確認して受粉作業を行います。しかし難しいのは、雌花と雄花が同時に咲いているとは限らないことです。雌花が咲いた日に雄花がなく受粉できないと、雌花はそのまま口を閉じ、数日後に枯れてしまいます。また雄花も、その日中に枯れてしまいます。植物の世界も人間の世界も、雄と雌のタイミングはとても大事ですね。同時に咲くというのは、本当に結ばれるべくして出会う植物の愛でしょうか......。ときには受粉できずに閉じた雌花をこじ開けて、今日咲いた雄花の花粉を付ける、という荒技で成功することもあります。
キュウリの雌花が咲いている朝! | 受粉婆がすかさず花粉をつけます |
受粉作業に続いて重要なこと、それは水やりです。
まず朝にたっぷり、そして午後にたっぷり。それでも足りないのか、葉がしおれてくることがあるので、夜にまた水やり......。地面に植えている場合はここまで世話をしなくてよいと思いますが、ベランダで育てる場合は、とても手間ひまがかかります。これも愛でしょうか。
それもこれも、すべてはわが家の食卓のため。いろんな愛を受けながら、今年もありがたくいただきます!
*きゅうり、ズッキーニなどは単為結果といって、受粉作業しなくても実がなる植物なのだそうです。ただ、うちでは放っておくとそのまま腐ってしまうので、受粉作業をしています。
<番外編>
時はもう少しさかのぼり、春ごろのお話。
ベランダには、冬の間も楽しめるサラダにちょうどよい葉っぱがなっており、春になって高い気温が続いたある日のこと。そのころ、しばらく収穫していなかったので、プランターの中で葉っぱたちが窮屈そうにしていました。
そこで、摘みに行きましたら、そこには先客がいました。
アブラムシです。しかも大量です。陽があたらない根のほうに向かって、ぎっしりとアブラムシがついていました。
もう気持ち悪いのなんの。
アブラムシ退治には、牛乳が効きます。霧吹きで振りかけておくと、水分が蒸発したあと、油分がアブラムシについて窒息するのだそうです。まずは、うっそうとなった葉っぱを刈り取ってから(アブラムシを触ってしまいますので気持ち悪い作業なのですが)、牛乳攻撃をしかけます!あとは太陽の力を借りて乾くのを待つだけ......。
プランターいっぱいに。 サラダにして食べようと思ったら...... |
アブラムシがいっぱい! 周りを刈って、牛乳攻撃 |
拡大してみました。気持ち悪くてごめんなさい |
ところが、アブラムシの数が多すぎるのか、効いている様子がありません。
数日繰り返したのですが、とうとう葉っぱのほうが弱ってしまい、残念ながら根ごと処分することになってしまいました。
さて、今朝見たらパプリカやナスにもアブラムシがいました。彼らとは永遠にライバルのようです。人間がおいしいものは、虫もおいしい!ということで、仕方がありませんが......。
ともあれ、夏に向けて食べることはもちろん、野菜の成長も楽しみです。
植えたばかりのころのナスです。 | 今朝のナス。すでに数回収穫しています |
ズッキーニの雄花 | ズッキーニの雌花 |
実になったズッキーニ | パプリカ。まだ色づいてなくてピーマンみたい |
ベランダの恵。 ズッキーニの実と花。 花も食べられます 少しずつですが、毎日 なにかしら収穫があります |