入院中:気になるパパさん
リハビリ室にはいろんな人が来ますが、その中で1人気がかりな人がいます。
その人はいつも奥さんに車いすで連れて来られ、いつも奥さんに叱咤されています。
「パパ、さぁ立ち上がって!しっかりつかまって、ほら頑張らなきゃ、でないと生涯歩けなくなるのよ!」悲鳴に近い切ない声です。担当の先生も「大丈夫、さぁ、頑張りましょう」と励まします。
ところがこのパパさん、いっこうに立ち上がろうとしません。
そして毎回この光景が繰り返されるのです。
基本的にリハビリの先生が無理を強要するわけはないのですから(鬼先生だって強要はしない)、パパさんにはポテンシャルは十分あるはず。しかしパパさんはそんな気になれないのでしょう。
じれったくなって思わず声が高くなるママさんの気持ちもわかります。
でも「そう言われましても......」と思うパパさんの気持ちもよーくわかります。
そんなパパさんに、いったいどうしてあげたらいいだろう、とリハビリしながら(人どころじゃないのに)考えてみます。
間違いなく言えることは、パパさんにとってこのリハビリの時間を、苦痛の時間にしてはいけない、ということ。
叱られる、期待に応えなきゃと思う、でも怖い、できっこない、そんな自分が不甲斐ない、でもできないものはできない、誰もわかってくれない......。
そして負け犬のように、この苦痛の時間が過ぎるのをじっと待つ。
そんなループにおちいってしまっているのではないでしょうか。
頑張らなきゃいけないのに頑張れないことほど、辛いことってないですよね。パパさんのメンタリティが心配。
先生はいろいろ手をつくしているのだろうとは思うけど、やはりリハビリのやり方を工夫するしかないかなぁと思います。
0と1の間は1段階ではないのだから。もっと細かくステップをわけられないものかな、と。
そしてパパさんに「あ、できた!」という感覚をぜひとも味わってほしいと思うのです。
そしてママさんに、「パパ、すごいじゃない!」と言ってあげてほしい。
自己効力感って本当に大事だと、身を持って感じる今日この頃なのです。
ぼちぼちいきましょう、パパさん。
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*約3週間前に執筆
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