体験学習という名の......
先日、久しぶりにパスポートを申請しました。
あまり意識していなかったのですが、期限切れから10数年、ずっと海外に行っていなかったようです。
海外に行かなくても世界の情報は入ってくるし、十分楽しく過ごせるなと思います。たまに友人が海外に行く話を聞いても「そうなんだ、楽しんできてね!」とすっかり他人事だったのですが。
今年の夏はどこへ行くか、という話になったとき、私は国内しか考えませんでしたが、夫はなぜか「海外に行きたい」と言い出しました。
仕事で海外に行く機会がある夫のパスポートは期限が切れたことはないのですが、私と娘は新たに取得しなくてはなりません。「手続きも大変だし、経費もけっこうかかるなあ」と思った時点で、海外への道は閉ざされてしまいます。
「去年車を買ったし、近場だけど車でちょこちょこ出かけている。今年はこれ以上贅沢できない」という気持ちと、
「最近の若者は海外に興味を示さなくなっていると聞くけど、娘(小学生)には広い視野を持ってもらいたい。そのためにも時々は日本を飛び出さねば」という気持ち。
中学生になると部活や塾で忙しくなり家族旅行もできなくなる、とよく聞くので、フットワークが軽い今がチャンスかも、とやっと重い腰をあげました。
当然ながら、学校の夏休み期間に入ったとたん、旅行金額はおそろしいくらい跳ね上がります。
娘ははじめての海外、そして限られた予算となると自然と「安近短」になり、台湾3日間コースにしてみました。
すると、夏休みを待たずとも、土日に加え1日休みを申請すれば行けるではありませんか!
ならば、安いときに行くしかない!と、通常の土日プラス月曜日で旅行を予約し、すっかり行く気満々になっていました。
しかし、「休みを申請する」のは会社員である夫と私であり、すっかり小学校に「休みを連絡する」ということが抜けていました。
保育園と違い、学校は「旅行で休むなんて、授業さぼってずる休み」という感覚になりがち。
先生や友達もきっとそう思うよね。みんなにせめられたりしないかな。それに休みの間の連絡ノートや給食の白衣の洗濯、誰かにお願いしなきゃ。
「こんなにドキドキするのなら、高くても夏休みにしておけばよかった」という後悔を胸に準備を進め、旅立ちました。
行きの機内では、小学生くらいの子どもはほとんど見かけませんし、現地でのツアーも娘以外は全て大人、という有様で、「やはり保護者として間違った選択をしてしまった」とさらに自信喪失。
そんなとき。
現地ツアーの昼食で偶然同席になった50代くらいの女性から「あら、小学生なのね」と声をかけられました。
「はい。実はまだ夏休みではなく授業があるのに、親の都合で連れてきてしまいまして......」とばつ悪く答えると。
「あら、いいじゃない、めったにできない体験学習だもの!」と心強い一言。
「体験学習」
なんて素敵な響きなんでしょう!
その言葉に勇気づけられ、その後は胸を張って「これは体験学習だからね」と自分を慰めながらなんとか旅を終えることができました。
短いながらも体験学習を終えた娘、少しでも成長が見られるといいのですが。
この昼食時に「体験学習」と言っていただき その後、安心して楽しめました! |
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有名な「忠烈祠」の衛兵です。交代まで微動だにしない姿にただ驚くばかり。 |