てんてこ舞いの成人式
成人年齢の法律が改正され、高校3年生になりたてで18歳になった娘は早々に成人しましたが、それから3年弱が過ぎ、ようやく成人式(二十歳を祝うつどい)の運びになりました。(自治体によっては、18歳で実施)
あでやかな振袖姿も少なくなく、周囲をも華やかな雰囲気にしますが、実際の準備は式当日から年をまたぎ、ずいぶん前にさかのぼるため、長期間の苦労も報われほっとした保護者も多かったのではと思います。
まず、振袖関係の大量のDMが届くことからスタート、たしか高校に入学したころから、頼んでもないのに、立派な振袖のカタログが毎日届きます。
私の振袖を着ることになった娘は、新たに選ぶ必要もなく、非常にカラフルで豪華なカタログを処分していくのに心を痛めつつも、日々、開封しビニールと紙に分別して、と労力をかけて破棄していました。
ある日、先輩ママから「振袖の記念写真は式当日ではなく、かなり前に前撮りするのが一般的、早い人は高校生で撮る人も!」という情報を聞き、そのうち周囲でも「どこの写真館でいつ撮るか。どこが一番お得か。当日の着付もセットになっているのはどこか」などが話題になり始め、急に焦って準備のエンジンがかかりました。
なるほど、送られてくるカタログには、振袖だけでなく、前撮りや当日着付の情報も入っていたのか、と捨てていたカタログに謝罪しつつ、検討を始めたのが高校を卒業する頃。
しかも、振袖を着付けてもらう時間はご近所様はみな同じ時間のため、周囲はすべてライバル、ちょうどよい時間帯ほどすでに予約が埋まっており、出遅れた感でいっぱいです。
たくさんありすぎて決め手がわからず困り果てていたところ、友人が誘ってくれたある業者に前撮りから式当日の着付まで委ねることになり、やっと一段落。これで当日振袖が着れない、という最悪の事態は免れそうです……。
それからは、業者と前撮りの打ち合わせ、実際の前撮り、足りない小物の確認や補充などスケジュールは進みます。
実感がわかず他人事としか捉えてない娘に「振袖を着たときにどんな髪にしたいか、メイクは自分でするのかプロにお願いするのか、よく研究してね」と尻を叩きますが、「はーいー」と生返事の娘に、時にイラつきながらも少しずつ準備が進みました。
当日は早朝から美容室で着付がスタート。
娘の着付を待つ母たちの待合コーナーでは、早朝なのにやけにハイで、「はじめまして」なのに成人式にまつわる共通の苦労話で大いに盛り上がりました(笑)。
そんな苦労を知ってか知らずか、一丁前に着付けてもらった振袖姿に、またひとつ肩の荷が降りました。
新成人の18歳で、選挙権やさまざまな契約の締結を自分でする権利が生まれますが、飲酒や喫煙、競馬や競輪などの公営ギャンブルは20歳になってから。
今後さらに行動範囲が広がり何をしているか見えにくい分、不安も増えるなと思いながら会場近くで半日ほど立ちっぱなしで過ごしたら、不覚にも膝を痛めてしまいました。
「娘より、自分の体を心配しろ」と神様からのメッセージでしょうか。
これからは、少しずつ自分ファーストにシフトしながら過ごそうと思います。
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残念ながらだんだんと着崩れてしまいました。 | 「1991」と右下に刻まれた [よ]の成人式 |