七夕さま
むかしむかし、働きものの牛飼いの男がいました。
ある日湖を通りかかると、美しい女性が水浴びをしていました。女性を好きになってしまった牛飼いは女性の羽衣を隠してしまいました。その美しい女性は織姫といい、実は天界の人だったのです。天に戻れなくなった織姫は牛飼いと暮らしました。そしてお互いにとても愛し合っていましたが、ある日、織姫は牛飼いが隠していた羽衣を見つけてしまいました......。
私が知っている「七夕」はこのようなお話でした。しかし親に聞いてみるとちょっと違います。
働き者の織姫と牛飼いが結婚したら、まったく働かなくなってしまったために、織姫の父に離され、1年に1回だけ会うことが許されとか......。そのとき織姫が流した涙が天の川になったとか......。
なんだかちょっと変です。
女性を好きになって羽衣を隠したり、愛し合って遊びほうけたり......。
単純なラブストーリーにしては説教臭いし、人間のエゴのようなものを感じさえします。
だからこそ長い間親しまれてきたのかもしれませんが。
七夕に似た童話や行事は世界のあちこちであります。日本でも地域や風習によって少しずつ違いがあるようですが、 元をたどると紀元前1世紀ころに中国で生まれた伝説のようです。 (最後に参考サイトをご紹介していますので、詳しくはそちらを参照ください)
広辞苑(SEIKO電子辞書:途中簡略あり)によると、「『七夕』は『棚機』とも書き、中国伝来の『乞巧奠(きっこうでん)』の風習と、日本の神を待つ「たなばたつめ」という信仰が習合したもの。短冊には歌や字を書いて飾り付け、書道や裁縫の上達を祈る七夕祭、星祭り」とあります。
あら?短冊には自分の願いごとを書いていたような?
ナビゲートのオフィスがある日吉の商店街も、毎年この時期には七夕飾りに彩られます。その短冊の1つひとつに、街の人のさまざまな願いが描かれています。
「健康でありますように」「?に合格しますように」「タイガースが優勝しますように」などなど。
小学生のころ、生徒全員が短冊や飾りをつけた笹が体育館に置かれ、集会がありました。
歌も歌いました。
♪笹の葉さらさら のきばにゆれる
お星さまキラキラ 金銀砂子
歌うとすがすがしくて、気持ちよくなります。
今年は久しぶりに飾りをして、短冊に願いごとを書いてみようかと思います。
でも笹はないので、とりあえずクリスマスツリーでも使って......。
<七夕にまつわる現実的な話>
<七夕のお話>
<さすが仙台!>
<起源や風習について詳しい>